日本文化を伝える越境ECは、バイリンガルにも魅力的な仕事
「宗(sou)」にかかわるスタッフは、バイリンガル、トリリンガルなど、語学に堪能なスタッフが勢揃い。当然、日本人だけでなく、外国籍のスタッフも多い。それは大きな強みでもあるが、一方で、社内のコミュニケーションが日本人だけの会社よりも難しかったりするのではないか、という心配も出てくる。
そのうえ、代表の守屋さんは、日本語専門だとか。どうやったら、そうした個性豊かなメンバーが、自発的に、お客様と信頼関係を築こうとするチームになっていくのだろう。
「代表の守屋は、身振り手振りでコミュニケーションしていて、僕らも敬語は使わないです(笑)。彼は、『こうでなくては』とルールを決めるよりも、自由に、フレキシブルに仕事ができる環境を作ってくれます。それがかえって、自発的に、いい判断をすることにつながっているんじゃないかな。
言葉が通じないからこそ、むしろ、人間関係を大切にしなきゃと考えるのかもしれません。それに、この仕事はチームで取り組むものが多いですからね。競争よりは、協力。だからお互いに、いい関係をつくりたいと思って取り組んでいます」
ケビンさんのようなスタッフを採用できれば心強いが、日本語にも堪能で、細やかな気遣いができる外国籍の人たちは、越境ECの仕事をどう捉えているのだろう。
「もともと、外国語や異文化交流が好きで、学生時代はそういった勉強をしていました。英文事務のような仕事を探していたところ、たまたまサイトでこの会社を見つけて。『宗(sou)』は、着物やお茶道具を扱う、ザ・ニホンの仕事じゃないですか。日本の伝統的な文化を海外に伝えていくことが、すごく魅力的だと感じました。日本にいる外国人は、日本が好きなので、そういった商品を扱う越境ECには、かかわりたい人が多いと思います」
最後に、これからeBay等を使い、越境ECにチャレンジしたいと思うECに事業者に向けて、アドバイスをいただいた。
「とりあえず、やってみては?というところでしょうか。当社も始める際には、そんなに心構えはなかったです。『日本でこれくらいだから、海外ならこのくらいいけるだろう』という計算もなく、『どうなるんやろう』という面白さのほうが大きかったですね。トラブルを心配されるかもしれませんが、それは日本でやっていても同じことですし。eBayは初心者でも簡単に使えます。気負いすぎず、心配せずに、まずは挑戦していただければと思います」