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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

eBay事例インタビュー(AD)

[eBay事例]99.7%ポジティブフィードバック! 茶道具・着物販売ECの「宗(sou)」、海外ユーザーと信頼関係を築く接客とは

eBayに出店して越境ECに取り組むネットショップを紹介します。今回は、アンティーク着物や古美術などを販売する、大阪の「宗(sou)」さんが登場。ユーザーからのフィードバックが99.7%ポジティブであるという驚異的な数字は、信頼関係をつくろうとする接客にありました。

茶道具・着物販売ECの「宗(sou)」 リピート率が高い理由

 アンティークの茶道具・着物販売のネットショップ「宗(sou)」を運営するQPは、2013年に設立。もともと、日本人向けに同ジャンルの商品をECで販売していたが、海外販売に特化するため、代表の守屋祐史さんが新たに立ち上げた。新大阪から車で30分ほどの距離に、倉庫を兼ねたオフィスを構える。

 現在、国内向けに自社サイト、楽天市場、Yahoo!ショッピング、海外向けには、自社サイト(英語、簡体字、繁体字、フランス語)、楽天シンガポール、そしてeBayに出店している。売上比率は、国内が7割、海外が3割だ。

 さまざまなサイトを持つ同社だが、eBayは海外販売の拠点とも言える存在。それは、「規模が大きく、お客様が多く、誰でも入りやすい」から。そのオープンさは、販売側にとっても同様で、現地法人を設立せずとも、日本に居ながら越境販売ができること、越境ECを行ううえで欠かせない決済手段、PayPalと連携しやすいことが魅力だと言う。

http://stores.ebay.com/sou-japan

 そのeBayを中心に、「宗(sou)」で海外販売責任者の1人であるケビン・トランさんは、スーパーバイザーながら、カスタマーサポート、翻訳、メルマガ執筆、バナーを作る程度のグラフィックデザイン、発送、入金処理まで幅広く対応している。創業時からのメンバーで、eBayのサイトづくりは、実質彼がひとりで行った。

 「入社するまでeBayを使ったことはなくて、やりながら覚えていきました。管理画面が英語なのは、ネイティブはネイティブなので問題なかったのですけれど、日本語のガイドがあるので、日本人の初心者にもわかりやすいと思います。最初は、機能が多いのを不安に感じるところもありましたが、実際に売り始めてみると、その機能が便利になってきますから」

株式会社QP ケビン・トランさん

 2013年の創業時、年商5億円を目標に掲げ、5名のメンバーでスタートしたのが、外国語が堪能なスタッフを積極的に採用し、今では50名ほどになっている。2年を経て、eBayで販売してみて感じた、手応えのひとつが「リピート率の高さ」だと言う。

 「ほとんどの商品が一点ものなのもありますが、やはり、お客様との信頼関係を築こうとしているのが大きいと思います。スタッフ全員が、ビジネスというよりは、人間同士の関係だと思って取り組んでいるんです。

 たとえば、商品の色について問い合わせがあったら、登録してある商品データの情報をそのままお伝えするのではなく、似たような色のマーカーペンを比較対象として置いて、実際に写真を撮ってお送りするといった対応をしています」

 その信頼関係は、目に見える形でも現れてきている。eBayのユーザーがショップを評価する「フィードバック」は、購入にも大きな影響を与えるが、そうした「宗(sou)」の対応がユーザーにも伝わり、99.7%がポジティブなものであるという高スコアにつながっている。これが、リピーターはもちろん、ゆくゆくは、まだ見ぬ海外からの新規ユーザーの獲得にもつながるわけだ。

一点もののアンティーク商品、在庫連携システムで効率化

 越境ECとひとくちに言っても、そのショップによって、売れる国も商品もさまざまだ。「宗(sou) 」の場合は、フランス、スペイン、イタリア等のヨーロッパからのユーザーが多く、売れ筋商品は「着物」。それを包む「たとう紙」がめずらしく、それだけ何枚も欲しいという声が寄せられるというから、そのあたりは海外販売ならではのおもしろさだ。

 アンティークの茶道具・着物を扱うとあって、ほとんどの商品が一点ものであるため、自社のシステムで海外、国内サイト問わず、自社専用のシステムで在庫の一元管理を行っている。

 「eBayである商品が売れたら、国内のショップでも海外のサイトでも、自動的に売り切れになるということです。そのマスターデータの商品情報を翻訳して、eBayならeBay用に、CSVでアップロードしています。当初は、それほど商品点数も多くなかったので、僕が翻訳しながらサイトを作るというような進めかただったのですが、今では社内に翻訳専門のチームがあり、商品情報の翻訳は彼らに任せています」

 効率化、仕組み化が功を奏し、eBayに出店している店舗の中でも多いと言う、3万5,000点もの出品につながっている。出品数が増えるほど、売上も上がっていくのは、ご存じのとおり。

 今後、伸ばしていきたいと考えているのは、中国だそう。

 「アジア、とくに中国では、木版画などの芸術品が売れています。常連客の中には、1回に20点以上購入してくださる方もいて、大学教授の方が、講義で学生さんに見せるといった使い道もあるようです。もちろん、うちのサイトを卸のように使われて、現地で販売する方もいらっしゃると思います」

集客はGoogle リアルな場でeBayユーザーと出会うことも

 越境ECでは現状、新規獲得が目下の課題だというショップも少なくないだろう。リピート率が高い「宗(sou)」でも、当然ながら、新規獲得には知恵を絞っている。

 「集客の施策は、基本的に広告です。Googleの検索連動型広告がメインで、補助的に、日本に関するブログ宛に『取り上げてもらえないか』というメールを送ったりしています。FacebookやInstagramなどソーシャルメディアは、商品画像を中心に、英語と中国語で、手動で投稿しています。中国だけは特殊で、そういった施策が打てないので、現地で一般的に見られている広告サイトに出す準備をしているところです」

 「宗(sou)」のFacebookページには、各国からファンが集まり、10万いいね!を超えているが、売上に貢献しているかというと、なかなか難しいと言う。eBayの広告ツールのうち、まだ未使用のものがいくつかあるので、今後は積極的に活用していく考えだ。

 ECだからといって、オンラインでの集客にこだわらず、海外のイベントにも積極的に参加している。

 「7月に開催された『JAPAN EXPO』に出店してきました。ブースで展示販売をしたのですが、eBayのお客様もいらっしゃいましたね。『ケビンですか?』と聞かれたりして、名前を覚えていてくださるのもうれしかったです。僕らも、eBayのIDや本名を言っていただければ、『あのお客様か』とわかりますから。やっと出会えたというか、不思議な感覚でしたね。

 お客様と直接お話しして、『こういう商品が好きです』といったお声を聞いて、ノウハウみたいなものを直接仕入れることは、パソコン越しのECだけではできないことです。イベントに実際に出店することで、可能性が広がっていきますから、今後も積極的に、さまざまな国に出て行ったり、実店舗も作れたらとは思いますね」

日本文化を伝える越境ECは、バイリンガルにも魅力的な仕事

 「宗(sou)」にかかわるスタッフは、バイリンガル、トリリンガルなど、語学に堪能なスタッフが勢揃い。当然、日本人だけでなく、外国籍のスタッフも多い。それは大きな強みでもあるが、一方で、社内のコミュニケーションが日本人だけの会社よりも難しかったりするのではないか、という心配も出てくる。

 そのうえ、代表の守屋さんは、日本語専門だとか。どうやったら、そうした個性豊かなメンバーが、自発的に、お客様と信頼関係を築こうとするチームになっていくのだろう。

 「代表の守屋は、身振り手振りでコミュニケーションしていて、僕らも敬語は使わないです(笑)。彼は、『こうでなくては』とルールを決めるよりも、自由に、フレキシブルに仕事ができる環境を作ってくれます。それがかえって、自発的に、いい判断をすることにつながっているんじゃないかな。

 言葉が通じないからこそ、むしろ、人間関係を大切にしなきゃと考えるのかもしれません。それに、この仕事はチームで取り組むものが多いですからね。競争よりは、協力。だからお互いに、いい関係をつくりたいと思って取り組んでいます」

 ケビンさんのようなスタッフを採用できれば心強いが、日本語にも堪能で、細やかな気遣いができる外国籍の人たちは、越境ECの仕事をどう捉えているのだろう。

 「もともと、外国語や異文化交流が好きで、学生時代はそういった勉強をしていました。英文事務のような仕事を探していたところ、たまたまサイトでこの会社を見つけて。『宗(sou)』は、着物やお茶道具を扱う、ザ・ニホンの仕事じゃないですか。日本の伝統的な文化を海外に伝えていくことが、すごく魅力的だと感じました。日本にいる外国人は、日本が好きなので、そういった商品を扱う越境ECには、かかわりたい人が多いと思います」

 最後に、これからeBay等を使い、越境ECにチャレンジしたいと思うECに事業者に向けて、アドバイスをいただいた。

 「とりあえず、やってみては?というところでしょうか。当社も始める際には、そんなに心構えはなかったです。『日本でこれくらいだから、海外ならこのくらいいけるだろう』という計算もなく、『どうなるんやろう』という面白さのほうが大きかったですね。トラブルを心配されるかもしれませんが、それは日本でやっていても同じことですし。eBayは初心者でも簡単に使えます。気負いすぎず、心配せずに、まずは挑戦していただければと思います」

eBayでの販売に関する詳細はこちら

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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