Amazonのレコメンドすら完ぺきではないという事実
EC事業者の皆さん、レコメンドについてどんなふうにお考えですか? こんな声が聞こえてきそうです。
- 他社がやっているから、うちもやっている
- 売上に貢献しているかわからない
- ベンダー各社は「うちが一番」と言うけれど、違いがわからなくて信用できない
ECのレコメンドを世に知らしめたAmazonの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」ですが、マンガの1巻を買ったら2巻をオススメされたけれど、本屋で買ったからもう持ってるよという経験はありませんか? そう、Amazonでさえ、そのレコメンドは完璧ではないのです。
どのような条件で何をオススメするのか。裏側のアルゴリズムにはいろいろありますが(数学なんて知らない!)、どれにも長所短所があります。これまで利用されてきた、いくつか紹介しましょう。
協調フィルタリング
先ほど例にあげた、Amazonの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」は、文字どおり他の人が買っているものを教えます。こうした多数決的な意見を「協調フィルタリング」と呼びます。
単純インテンショナル(意図的)
商売には重要な、「売りたい」直球です。たとえば、鮮魚コーナーに来た買物客に「サンマ、安くしとくよ」的なレコメンドです。在庫を掃いてしまいたい場合などに有効です。
コンテンツベースなインテンショナル
コンテンツ(カゴの中身や買物客の嗜好)を理解して、(カゴに大根が入っているので)「今日はいいブリが入ってるよ」的なレコメンドです。CVRは上がるでしょう。
特典をタイムリーに提示
最後の押しとしては、やはり「値引き」でしょう。目の前の利益も守りつつ、再来店して貰うためには、クーポンなどの特典を提示する。これも広義のレコメンドです。ただ、大切なのはタイミング。たとえば、商品ページでの滞在時間が長過ぎるのは、ためらっている可能性が大きいので、その時です。
パーソナライゼーション
買物客自身の嗜好応じたオススメです。リタゲの手法に似て、以前、ウニを手に取ったけど値札を見て戻した人に、「あなた、ウニお好きですよね」といった感じ。「あ、私のこと憶えていてくれたんだ」となります。