売れるネット広告社代表・加藤公一レオという人
世の中広いので、もしかして加藤公一レオさんを知らないという人がいるかもしれませんから、簡単に紹介しておきます。
商社、広告代理店を経て、売れるネット広告社を起業。ネット広告を活用したダイレクトマーケティングの専門家で、「ネット広告の費用対効果を100%確実にアップする」と言い切ります。
ただ、それはハッタリではないようで、やずや、JIMOS、山田養蜂場といった有名通販企業をクライアントに抱え、かつては「レスポンスの魔術師」との異名で呼ばれていました(今もレスポンスすごいと思いますが、レスポンスという言葉自体があまり言われなくなったので)。
Facebookの投稿を見ていると、ギラギラの高そうなお店で飲んでいるか、リゾート地にいる気がします。「いつ働いているんだろう」と思わせつつ、執筆等を依頼するとすばらしい即レス、クオリティです。
SNSもエゴサーチをなさっているらしく、自身や自社についての投稿をリツートし、ファンを増やしています。バブリーとマメさが同居する、ステキな方です。
『100%確実に売上がアップする最強の仕組み』読んでみた
そんなレオさんが2015年3月に上梓されたのが、『100%確実に売上がアップする最強の仕組み』。装丁も赤と黒で、印象的ですね。目次を見ると、各章タイトル「上げる方法」と徹底されています。
目次
第1章 儲かる仕組みをつくれ
第2章 ネット広告の「クリック率」を上げる方法
第3章 「コンバージョン率」を飛躍的に上げる方法
第4章 「アップセル率」を最高に上げる方法
第5章 ネットで「クチコミ(友達紹介)率」を劇的に上げる方法
第6章 100%確実に「レスポンス率」を上げ続ける方法
第7章 「引上率・リピート率」を驚異的に上げる方法
第8章 大成功する広告代理店とのつき合い方22か条
私がオススメするこの本の読みかたは、「第1章を心と頭に刻み、第2章~第7章は実務をしながら辞書的に使い、第8章はレオさん節を楽しめ」というものです。
大胆に言えば、第2章~第7章は、クリエイティブのハウツーです。ネットの連載やセミナーでも出し惜しみなく公開している、「ボタンは緑に」「モデルより商品」「メルマガはやめなさい」「A/Bテストを繰り返し、選抜組で最終クリエイティブを作れ」といったノウハウ。これが教科書的に、紙の本1冊にまとまっているというのは、それだけでとても便利です。デスクの上に常備しましょう。
でも、それよりさらに読み込んでいただきたいのは、第1章「儲かる仕組みを作れ」です。LTVやROASというマーケティング用語が用いられていますが、翻訳すると、「一度の広告でできるだけ多く集客、購入してもらう。この焼き畑農業を繰り返す」という考えかたから、「お客様との関係を維持し、継続的に買っていただく頭に切り替えろ」という意味のことが書かれています(私はそう読みました)。
EC関係者の方に、リピートの重要性はいまさら説くまでもありませんが、それは1つひとつの商品の物販に限らず、ビジネス、そして会社そのものがそうあるべき、という時代になっているのではないでしょうか。精神的、美学的な「お客様を大切に」ではなく、そうしないと儲からない時代になったのだと思います(商売とは元々そういうものだ、という議論はおいて)。
第8章が「大成功する広告代理店とのつき合い方22か条」となっており、これまで焼き畑農業式ビジネスを繰り返してきたことが、多少なりとも広告代理店に責任がある、と読める部分もなきにしもあらずですが、それは発注側を含め、ポジション・役割問わず、関係したビジネスマンも反省すべき点でしょう。
とくにEC関係者は、「ボタンは緑に」「A/Bテストを繰り返せ」といったノウハウをネットの記事で読んだことがあるからと言って、本書の購入をためらうことなかれ。大事な根本を問い直す機会を逃してしまいます。
それに加えて、惜しみなく出してくださっているこうしたクリエイティブのノウハウ、どこまで徹底して、自社のサイトに反映できているかも、胸に手を当てて問い直してみるのもいいのではないでしょうか。
多くのサイトが、実行には移せていないはずです(自戒も込めて)。だって、入力フォームでエラーが出たけど、どこを修正すればいいかわからないECサイト、今でもいっぱいありますもんね。
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