LTVを把握すると、使えるコストが見えてくる
本稿は、LTVを正しく理解するの(後編)です。前編では、LTVを時間軸とキャッシュ回収の観点から整理し、全体平均だけでなく「初回購入商品別」などセグメント別に分解して見る重要性を解説しています。併せてご覧ください。
今回は、「正しく理解したLTVを上げていく」ために、何を指標として追いかけ、どう管理していくのか、という観点でお話したいと思います。
「LTVを上げる」という観点において、重要になるのは下記の2点です。
・単価アップ
・購入回数の増加
ただし、やみくもに取り組んでもこの2点は向上しません。大切なのは「長期的に選ばれ続ける仕組み」を「利益構造を守りながら」どう作るかです。
選ばれ続けるための手法(HOW)は、以下の例のように数多くあります。
・商品の開発・改善
・お得なサブスクや定期便
・会員プログラム
・同梱物や購入体験
・アフターフォロー
・セール
・クーポン
これらの施策は、すべて「もう一度買いたくなる理由」を顧客に提供する取り組みです。セールやクーポン施策などを頻繁にやれば、一時的に単価を上げ、購入回数を増やすことができるかもしれませんが、薄利構造に陥ってしまうケースも考えられます。
もちろん、すべて把握した上で、原価構造的に問題ないかつ、ブランドのアティチュードとして許容できるのであれば、筆者はセールも否定すべきではないと考えています。
重要なのは、これらの施策を乱発するのではなく、構造を把握して使えるコストとその限界値を知ったうえで、再現性の高い仕組みに落とし込むこと。ここにすべてが詰まっていると言えます。
ここでいう「使えるコスト」とは新規獲得コストであるCPAだけを指すものではありません。リピート販促に関わるコストも含め、LTVでの見込み金額を前提に「どの時点までに回収したいか」から逆算した投下可能なコストのことです。
