自社に合ったAmazon Ads パートナーの見つけ方
Amazon内外の幅広いオーディエンスに対してリーチでき、認知からコンバージョンまでフルファネルでの展開が可能な広告ソリューション「Amazon Ads」。そして、このAmazon Ads活用の効果を最大化させるための1つの選択肢となるのが、Amazon Ads パートナーの存在だ。
Amazon Ads パートナーは、Amazonが公式に認定した広告代理店やEC支援会社、ツールベンダーのことで、広告主のニーズに対して戦略立案や広告運用、クリエイティブ制作など様々な領域をサポートする。Amazon Adsプロダクトやサービスに関する幅広い知識を備えており、企業によっては高度なツールやテクノロジーも提供しているため、広告戦略の強化はもちろん、Amazonストア内外でのビジネスの目標達成に役立つ存在と言える。
そして、Amazon Ads パートナーは大きく2種類に分けられる。
代理店:広告の予算計画から運用代行まで、戦略の企画・遂行を一貫して行う。
テックパートナー:SaaS型の運用自動化ツールなどを提供し、インハウス運用の効率化や分析強化を支援する。
この代理店とテックパートナーの分類を見て、「自分の会社はどちらにお願いするのが適切なのだろう」と思う読者も多いのではないだろうか。
自社に合ったAmazon Ads パートナーを選ぶには、事業規模や広告運用の組織体制、テクノロジーの活用の有無など様々な要件を加味する必要がある。
また、Amazon Adsを活用する目的の整理も、最適なAmazon Ads パートナー選びには重要だ。たとえば、大きな予算で認知からコンバージョンまでフルファネルでAmazon内外にリーチしていきたい、社内運用でAmazon内でのコンバージョン数を効率的に向上させたいなど、目的によってフィットするAmazon Ads パートナーが異なってくる。
本記事では、どのようなAmazon Ads パートナーにお願いするべきなのか。そして、どのような基準で選定すればよいのかの一助となる診断コンテンツをお届けする。まずは次章の「5つの質問」で自社に合ったパートナーの基準を診断してみよう。
自社に最適なのはどのタイプ?Amazon Ads パートナー診断
以下の5つの質問に「YES」か「NO」で答えてみてほしい。「YES」の数でA~Dの4つのタイプに分類される。
| Q1|EC事業全体の月間売上は、だいたい500万円以上ですか? |
「YES」の場合:AまたはBタイプ
「NO」 の場合:CまたはDタイプ
|
| Q2|広告運用を自社内で進めていきたいですか?社内に専任の運用担当者はいますか? |
「YES」の数をカウントする
|
| Q3|広告出稿の目的はAmazon内での売上アップですか? | |
| Q4|広告を最適化するための作業を自動化したいですか? | |
| Q5|人的支援ではなく、ツールを使用したシンプルなサポートを望みますか? |
Q1のYES/NO、Q2~Q5のYESの数は覚えただろうか。次のページでは、診断結果と各パートナーの特徴について紹介する。
診断結果:あなたにおすすめのパートナータイプは?
Q1での「予算規模」と、Q2~Q5の「YESの数」を組み合わせて、以下の4タイプから自社に当てはまるものを確認しよう。
| Q1の回答 | Q2~Q5の回答が「YES」 | カテゴリ | タイプ | 説明 |
|---|---|---|---|---|
| YES | 2個以下 | A | 事業拡大・伴走支援型代理店 | 戦略設計から実行まで一気通貫でサポート |
| YES | 3個以上 | B | ハイエンド・テックパートナー | インハウス体制を高度化・拡張 |
| NO | 2個以下 | C | コスパ重視・運用支援型代理店 | ミニマム運用でコストを抑えつつリソース不足を補充 |
| NO | 3個以上 | D | 業務効率重視型テックパートナー | 業務自動化でコストパフォーマンスを最大化 |
【Aタイプ】事業拡大・伴走支援型代理店
条件:Q1がYES+Q2~Q5のYESが2個以下
特徴:豊富なリソースと高度な戦略立案能力を持つパートナーが適している。動画広告を含むフルファネルでの提案や、サードパブリッシャーなど他チャネルと連携した大規模なマーケティング戦略の実行を任せることができる。また様々な業界の支援に長けた「人材」による手厚いコンサルティングを求める企業におすすめだ。
【Bタイプ】ハイエンド・テックパートナー
条件:Q1がYES+Q2~Q5のYESが3個以上
特徴:「大規模な予算での広告運用がしたい」「膨大なSKUを扱っている」といった要件があり、自社で効率的に広告運用を管理したい企業に適している。高度な自動入札アルゴリズムや、Amazon Marketing Cloud(AMC)を活用した詳細な分析ツールなどを導入することで、自社運用体制を維持しながら運用精度を飛躍的に高めることができる。また、各社に合わせたカスタマイズなどにも対応可能なのが特徴だ。
【Cタイプ】コスパ重視・運用支援型代理店
条件:Q1がNO+Q2~Q5のYESが2個以下
特徴:予算は限られているが、プロの知見を借りて着実に成果を出したい企業に適している。低予算から対応可能な代理店や、特定のジャンル(コスメや書籍)に特化した代理店を選ぶことで、リソース不足を補いながら売上のベースアップを目指すことができる。
【Dタイプ】業務効率重視型テックパートナー
条件:Q1がNO+Q2~Q5のYESが3個以上
特徴:コストを抑えつつ、運用の手間を削減したい企業に適している。月額固定費のみで導入できるツールや、レポート作成・キーワード管理などの定型業務を自動化するツールを活用することで、少人数体制でも効率的な運用が可能になる。
失敗しないAmazon Ads パートナー選びのポイント
自社のタイプがわかったら、次は具体的なパートナー選定だ。Amazon Adsはパートナー選びで重視すべきポイントとして、以下の3点を挙げている。
1.Amazon Ads 認定パートナーであるか:Amazon Adsが設定した基準をクリアしており、サービスの質が担保されているか。
2.クライアントの業界に対する知見:自社と同じ業界(コスメ、日用品など)での成功実績があるか。
3.ビジネス理解の深さ:自社のゴールやKPIを深く理解し、「伴走者」となってくれるか。
最後に、具体的な1社に絞り込むためのチェックリストを確認しておこう。
【最終確認チェックリスト】
得意領域の合致:自社の商材カテゴリでの実績は豊富か?
透明性:手数料体系や契約期間、解約条件は明確か?
担当者・企業との相性(代理店の場合):担当者とのコミュニケーションは円滑か?企業のサポート体制は整っているか?
ツールの柔軟性(テックパートナーの場合):自社の運用フローに合わせてカスタマイズが可能か?
ECzineでは4つのタイプに分類したAmazon Ads パートナーを比較表としてまとめた記事も掲載予定だ。具体的にどのAmazon Ads パートナーを選ぶかは、ぜひ同記事をご参考いただきたい。また、Amazon Ads公式サイトの「パートナー検索ディレクトリ」を活用することで、詳細な条件に合致するAmazon Ads パートナーを探すことも可能だ。そちらもぜひご覧いただきたい。
Amazon Adsは自社でも運用できる広告ソリューションだが、Amazon Ads パートナーに依頼することで得られるメリットも大きい。まずは本記事の診断を通じて一歩踏み出し、強力な味方となるAmazon Ads パートナーを探してみてはいかがだろうか。
Amazon Adsの成功事例:広告戦略ガイド、事例、ニュース、アドバイス | Amazon Ads

