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約500万円でも2人に1人がオンライン購入?
皆さんも、ECサイトで日常的に買い物をすることでしょう。私も日々、“ポチって”います。
では、あなたが今までオンライン上でした1番高い買い物は、一体何でしょうか。パソコンやスマートフォン、もしかすると海外旅行かもしれませんね。価格は20~30万円ほどではないでしょうか。
さて、お隣の国、中国のお買い物事情に関する興味深い記事(NNA ASIA『車購入はネットの時代に、新エネ車は4割超』)を見つけました。EV(電気自動車)をはじめとする新エネルギー車(NEV)を購入した人の約44%が、オンライン経由だったという衝撃の調査結果が伝えられています。
平均購入額は、オンラインで21万4,900元。1元を20円とすると約430万円です(以下、日本円表記は同様に計算)。オンラインで購入した理由の第1位は、「価格の優遇があるから」でした。NEVを中心に、ECサイトなどで自動車を買うのが当たり前となりつつあるようです。
中国では、オンライン上で容易に自動車を注文できる環境が整っています。たとえるならば、「Apple Storeオンライン」でiPhoneを購入する感覚に近いといえます。製造元が明らかな型番商品のため、販売チャネルによって品質が異なることも基本的にはありません。
ホームページやECサイトで欲しい商品をゆっくり見ながら、カスタマイズすることも可能です。ボディのカラーはもちろん、オプションまで自分の予算に合わせて選択できます。
NEVは、一般的にガソリン車より高額です。ありとあらゆる補助金などを駆使し、「1円でもお得に手に入れたい」というのが消費者の心理でしょう。また、最近は、中国の景気に陰りが見えてきたとの報道が見受けられます。そうした状況をいち早く察知したEVメーカーたちは、販売価格を抑え始めています。
中国大手EVメーカーであるBYDの低価格EV「海鷗(シーガル)」は、2023年に発表された当時、7.38万元(約148万円)という衝撃の安さで業界を驚かせました。2024年3月には、同商品をさらに6.98万元(約140万円)まで値下げしています。
世界的なインフレが続いている中、中国BYDは、戦略的な価格改定をスピーディーに実施。2023年10~12月期の同社の純電気自動車(BEV)販売台数は、米・テスラを抜き、世界1位となりました。