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決済方法からかご落ちを防ぐには
連載初回に紹介したように、Baymard Instituteによる調査『49 Cart Abandonment Rate Statistics 2023』では、かご落ちの理由トップ10のうち、決済関連の項目は4つも含まれています。
- クレジットカード情報を預けるサイトとして信用できなかった 18%
- 決済手続きが長すぎ/複雑すぎた 17%
- 決済方法が足りなかった 9%
- クレジットカードが拒否された 4%
そこで、前回は「追加料金」と「アカウント作成」の観点から、Shopifyで今すぐにできるかご落ち対策をお伝えしました。今回はさらに一歩踏み込み、「決済方法」からかご落ちを防ぐ方法をご紹介します。Shopifyで売上損失を防ぎたい事業者には必見の内容です。
最後の砦で購入意欲をそがないように
EC運営に携わる方は、商品詳細ページなど決済の前段階のかご落ち防止に注力しているケースが多いのではないでしょうか。しかし、前出のランキング結果にもあるように、最後の決済のフェーズにかご落ちの壁が多数存在します。購入意欲が高まっていても、いざ「お金を払う」というタイミングで購入意欲をそがれることは往々にしてあります。非常にシビアな世界なのです。
日本でも既に多くの事業者に利用されているShopifyですが、Shopifyが初期設定として提供する「Shopifyペイメント」は、クレジットカードの国際ブランドとApple Pay、Google Payに加え、Shopifyが提供する決済サービス「Shop Pay」に対応しています。

ただし、クレジットカードをもっていない顧客へのリーチを図る場合や、日本独自の決済手段を導入したい場合は、他のサービスを追加する必要があります。
かご落ちを防ぐには、あらゆる顧客の需要に応えることも必要です。「クレジットカード情報を預けるサイトとして信用できない」と考える用心深い顧客に対しては、情報を預ける必要のないコンビニ決済やオンラインに対応したQRコード決済やスマホ決済、あと払いなどを導入すれば、かご落ちを防げます。あらゆる決済手段を網羅すれば「足りない」と思われることもありませんし、クレジットカードが拒否された場合も他の決済手段を選んで購入してもらえます。