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季刊ECzine vol.06 定点観測

今こそTwitter デジタルの向こうの「人」への意識を


 EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。アライドアーキテクツの藤田さんに、SNSについて聞きました。※本記事は、2018年9月25日刊行の『季刊ECzine vol.06』に掲載したものです。

偽アカ大量停止など Twitterが信頼獲得へ

 これまで、FacebookとInstagramを中心に話してもらったが、今回はTwitterを最初に取り上げる。藤田さんは「Twitterが再評価されている」と言う。

 まず、Twitterの企業としての状況だが、2月に発表した第4四半期決算で上場後初の黒字となっている。ユニークユーザー数は微増であるものの、広告収入が前年同期比で34%増。そのうち、日本が15%を占めているのが注目ポイントだ。ユーザーの利用状況を見ても、月ひとつくらいは何かしらトレンドが生まれ、大喜利的なハッシュタグで盛り上がっている。

「EC事業者のTwitter利用がいまいち進まないのは、運用に手数がかかるから。そのリソースを調達できれば、今、いちばんおもしろいSNSではないかと思います。4号でもお伝えしましたが、EC事業者の方はカスタマーサポートが上手です。そこで行っている1対1のコミュニケーションを、Twitter上で1対nのコミュニケーションとして広げていくという考えかただと、運用がやりやすくなるのではないでしょうか」

 Twitterは5月末に規約改定を行い、8月までに大きなルールチェンジがあった。とくにおさえておきたい3つを紹介してもらった。まずはユーザーの年齢制限だ。

「13歳未満は利用できなくなっています。企業アカウントの注意点は、設立記念日やサービスインの日を誕生日に設定していると、13歳未満とカウントされる場合があること。LINE公式アカウントが2011年に設定していたため、一時凍結されて話題になりました」

 次にスパム対策の一環として、アカウント作成時にメールアドレスか電話番号を利用した認証を行っていること。この認証を行わないと、仮アカウントのような扱いになる。

「目的はスパムアカウント作成の防止でしょうが、個人ユーザーにとっても手間が増えたことは変わりません。用途にあわせてアカウントを作る『複アカ』など、Twi tter独特の文化に影響が出るのではと考えています。しかし、7月の偽アカウント大量停止にも象徴されるように、信頼できるプラットフォームになることをより重要視しているのでしょう」

 最後に、API使用条件の制限がある。あまりに厳格化され、APIを利用してツールを提供していたサードパーティの中には、サービス継続を断念するところも出てきていると言う。

 Twitterが公式に提供していた、タイムラインを制限なく取得できる「User Streams API」を8月16日(現地時間)に停止。REST APIを利用すればタイムラインの取得は可能だが、回数が制限されてしまう。新たに発表された「Account Activity API」が提供されるが、タイムラインの取得は行えず、アカウントの数ごと従量課金制の有料サービスとなる。

 8月に起きた「Buhitter(ぶひったー)」というサービスの炎上は、企業としてもぜひおさえておきたいポイントがある。Buhitterは、人工知能がTwitter上で人気のあるイラストをまとめるサービスだが、イラストを描いた作者たちから「無断転載」だとの声が寄せられ、掲載停止依頼が殺到したと言う。

「BuhitterはTwitterが公式に提供しているAPIを使って、公式に引用・埋め込んでいます。ユーザーは自分の投稿が引用されることに、同意しなければTwitterを利用できません。つまり利用規約に則っているのですが、それはベンダー側のロジックに過ぎず、ユーザーの心証を理解していないということなんでしょう」

 ユーザーの投稿をマーケティングに利用するUGCはひとつの手法として確立されているが、SNSユーザーの裾野が広がるほど、そういった活動への反響もさまざまになることが予想される。

「デジタルの仕組みの向こうに人がいるということを、ますます考えていくべきだと思います」

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