伊藤忠商事は、日本気象協会と、アパレル向け需要予測サービスの設計、開発および運用において業務提携契約を締結。2021年春夏シーズンより、需要予測サービスのテスト運用を開始する。
昨今、ファッション業界が抱える構造的な課題として、余剰在庫の大量廃棄問題への関心が高まっている。この要因のひとつである、近年激化する異常気象に着目し、ファッション業界の商習慣である「前年度の販売数量を前提とした生産計画」を、「客観的なデータに基づいた、精度の高い生産計画」に転換していくことが、課題解決の一助になると考え、同提携に至ったという。
具体的には、複数のアパレル関連企業の過去の販売データと日本気象協会の有する気象データとの融合により、商品カテゴリーごとの中長期的な需要を予測し、生産・販売計画の適正化をはかる。
2021年春夏シーズンより、まずはセレクトショップなどのアパレル関連企業数社の協力のもと、同サービスのテスト運用を開始。また、2022年春夏からの本格展開に向けて、伊藤忠商事の持つ幅広い知見やネットワークを活用することにより、アパレル向け需要予測サービスの業界への普及とサプライチェーンの効率化に貢献していく。
今後は、日本気象協会において長年にわたり培われてきた気象ビッグデータの解析技術、および、商品需要予測における知見やノウハウを活用することで、ファッション業界におけるサステナビリティ課題の解決とビジネスモデルの進化を目指すとのこと。