JR東日本は、生活サービス事業のDXを加速し、オンラインでの地方創生を推進。JRE MALLに「JRE MALLふるさと納税」を開設するほか、オンラインツアーによる地域の魅力発信、デジタル地域通貨の販売による地域への送客を行うことで地方創生に貢献する。
また2020年9月16日に発表した千趣会との提携などにより、JRE MALL商品の拡充とJRE POINT会員の拡大を図るとともに、生活サービス事業のEC化を進めるという。
JRE MALLが推進するDXの概要
同社の鉄道やエキナカが有するユーザーとの多種多様なタッチポイント(接点)と、新幹線や在来線特急、バスなどの輸送と駅のネットワークをフル活用し、これにネットの利便性を掛け合わせ、新しい生活様式に対応した「くらしづくり」「地方創生」を推進する。
地方創生にむけたオンラインサービスの充実
同社グループが運営するインターネットショッピングモール「JRE MALL」に新たなオンラインサービスを開設し、地域の魅力発信と送客、地域産品販売を拡大。
提携による商品と会員基盤の拡充
千趣会をはじめとする提携によりJRE MALLの商品拡充とオリジナル商品開発を進めるとともに、JRE POINT会員などの顧客をさらに拡大し、デジタルの事業基盤を強化。
JR東日本グループ企業のEC化推進
2026年度までに生活サービス事業の全取扱高(2019年度末時点1.4兆円)のうち約400億円をJRE MALLで取り扱うことを目標に、グループ企業のEC進出を推進。
JRE MALLによるデジタル地方創生策
同社グループは、2009年より「地域再発見プロジェクト」として、産直市や地産品ショップ「のもの」の展開、6次産業化推進に取り組んできた。今後、「JRE MALLふるさと納税」開設、JRE MALLでのオンラインツアー、デジタル地域通貨の販売などにより、オンラインでの地域貢献策を強化。さらに、生産者団体などを通じて生産者や地域の事業者が商品を販売しやすくする仕組みづくりを行う。
JRE MALLふるさと納税について
2020年10月27日(予定)、東日本エリアを中心に約40自治体の参加のもと開設。今後、継続的に全国の自治体から参加を募る。地域の人々、グループ企業および地域で働く同社社員が連携し、現地ツアーなどのオリジナル返礼品の開発とPRに取り組む。
寄付金額100円ごとに1ポイントのJRE POINTがたまり、さらにビューカード決済で最大3.5倍ためることができる。また、同社の鉄道利用や駅ビル、エキナカでの買い物などでたまったJRE POINTを1ポイント1円として寄付金の支払いに利用可能(ほかの決済手段との併用も可)。なお、JREPOINTで支払われた寄付額に対しても、JRE POINTがたまるとのこと。
オンラインツアーについて
「地域産品の販売+魅力紹介」を行うオンラインツアーの販売を積極化。Huber.と連携し、オリジナルツアーを開発する。
デジタル地域通貨の販売について
地域が発行するデジタル地域通貨を販売。ポケットチェンジが提供する「ポケペイ」とJRE MALLを連携させ、デジタル地域通貨のPRと販売を行う。
新幹線車内などでJRE MALLのタッチポイント増設の実証実験
旅行中のユーザーのネットサービス利用動向を把握することを目的に、北海道旅客鉄道、西日本旅客鉄道および日本ホテルと連携し、新幹線車内やホテルの客室にJRE MALLとユーザーとの接点(NFCタグなど)を新たに設置。新幹線車内におけるNFC活用サービスの提供は、同社では初めての取り組みとなる。
また特典として、新幹線車内からアクセスしたユーザーに限定のクーポンサービスを提供するほか、観光情報やお土産特集ページなどを案内する。
新幹線車両内
- 設置箇所:東北・北海道新幹線、北陸新幹線および上越新幹線の一部編成の各座席
- 実施期間:2020年11月以降、おおむね半年程度
- 設置ツール:NFCタグ
JR東日本ホテルズ
- 設置箇所:ホテルメトロポリタン丸の内、ホテルメトロポリタン川崎、JR東日本ホテルメッツ田端、JR東日本ホテルメッツ立川
- 実施期間:2020年11月以降、おおむね半年程度
- 設置ツール:QRコード