ファッション領域でパーソナルスタイリングサービス「DROBE(ドローブ)」を展開する株式会社DROBEは、顧客の登録データやスタイリストの評価データをもとにAIがシフト管理を考慮のうえ、自動的に顧客に最適なスタイリストの担当設定を行う「スタイリスト・マッチングAI」の運用を開始した。
同サービスは、ファッション誌や芸能人のスタイリング、店頭での販売などを経験したプロのスタイリストとDROBE独自の「スタイリング AI」がユーザーの嗜好や体型、予算に応じた商品(洋服、靴、ファッション雑貨)を協働でスタイリングし、セレクトした商品を定期的に届けるパーソナルスタイリングサービス。届いた商品は自由に試着でき、気に入った商品のみを購入することができる。
従来、同サービスでは、スタイリストをまとめるマネージャーが、知識と経験をもとに顧客データからベストなスタイリストを選定していた。しかし、スタイリストのシフトを考慮しながら、顧客に応じたスタイリストの選定には時間がかかるうえ、知識とマネジメント経験のある担当者しかアサイン業務に従事できないことが課題となっていた。
今回運用を開始したDROBE独自の新技術「スタイリスト・マッチングAI」は、ユーザーの登録データやスタイリストの評価データをもとに、同AIがユーザーとスタイリストとの相性を推定後、スタイリストのシフト管理に応じて、ユーザーにベストなスタイリストを担当設定する。同社では同AIの導入後、スタイリストの選定から担当設定まで60分かかっていたリードタイムが0分となり、月間30時間・年間360時間の工数削減を実現した。
スタイリスト・マッチングAIは、ユーザーのプロフィール情報とスタイリストへのユーザーからの評価をもとに、スタイリストとユーザーの相性度を推定する機能と、算定された相性度とスタイリストの勤務表から全体としてマッチ度が最大化するように担当を決める機能の2部で構成している。相性度推定を行うために、過去、スタイリストに対して高い評価をつけたユーザーと近似の属性をもったユーザーとそのスタイリストとの相性が高くなるように推定を行うモデルを開発。すべてのスタイリストと対象となるユーザーの相性度を定量的に推定後、結果を算出する。
最適化機能では、スタイリストとユーザーの相性度とスタイリストが1日に対応できるユーザーの数をベースとした勤務計画から、スタイリストのシフトという制約条件を計算しながら、全体でマッチ度が最大化されるようにスタイリストを決定し、自動的に担当を割り振る。