アトビは、「2019年のホリデーシーズンを上回ったCOVID-19期間中のオンラインショッピング」をアドビ・ブログにて公開。2020年6月12日に、アドビのエンタープライズソートリーダーシップエグゼクティブエディターのジゼル アブラモビッチ(Giselle Abramovich)が、投稿したブログの抄訳版である。アドビでは、eコマースの最新状況を追跡するデジタル指標「Digital Economy Index(DEI)」を分析している。
5月のデータを分析した結果、COVID-19(2020年4月~5月)期間中のeコマースショッピングの水準が、2019年のホリデーシーズン(2019年11月~12月)よりも高かったことが判明。米国消費者は、過去2か月間にオンラインで1,530億ドル以上を消費しており(4月は702億ドル、5月は825億ドル)、2019年11月〜12月にオンラインで消費された1,425億ドルを7%上回った。さらに、今年の4月〜5月のオンライン消費は、通常の年の4月〜5月よりも520億ドル上回っていた。
5月、スマートフォンの利用は加速。パンデミックの影響によるeコマースの急増に伴い、オンライン販売におけるスマートフォン経由の取引のシェアも増加が見られた。2020年5月にスマートフォン経由で購入された商品のシェアは、1月(COVID-19以前)と比較して10%増加。また、新しい消費者が初めてオンラインショッピングで使ったデバイスもスマートフォンだった。
オンラインで注文して店舗で受け取るBOPIS(Buy Online, Pick-up In Store)は、2020年5月の時点で前年同月比195%増だったが、同年の3月から4月初旬に見られた急激な上昇のあとは横ばいに。「再開する店舗が増加するにつれて、この成長はさらに縮小するでしょう」と、コープランドは予測している。
全米の多くの州で店舗再開のフェーズが始まった5月、主要なオンラインカテゴリー全般で増加の傾向は緩やかになり、一部においては減少が認められた。
食料品のオンライン販売は5月に14%減少したが、家電製品については11%増加し。オンラインアパレルの売上高は、商品価格が4月に大幅に下落したままの状態が継続していたため、5月は12%増となった。
5月のコンピューター価格は4月と比較して2.6%上昇。このカテゴリーでは今年に入って価格上昇が見られるようになりましたが、その傾向がここ3か月連続していることになる。
「昨年、このカテゴリーで続いていた価格のデフレ傾向が、サプライチェーンの停滞と商品の供給不足によって反転した可能性が高いと見ています。COVID-19の影響により、コンピューターの価格上昇率は、前年同月比と変化がありませんでした」とコープランドは説明している。