アリババは2019年7月4日、日本ブランド向けにニューリテール戦略に関するカンファレンス「日本ブランドのための“New Retail” ―アリババグループが推進する中国小売業のパラダイムシフトー」を開催。約170社300名以上の参加者を集めた。
同カンファレンスでは、アリババグループCEO ダニエル・チャン氏が「アリババエコシステム」の最新動向、企業の事業成長と海外進出をサポートするソリューション、それらが企業にもたらすビジネスチャンスについて講演。UHA味覚糖、ライオンのLSTを活用した中国の地方都市へのアプローチ事例や今後の目標、ストライプインターナショナル、資生堂、コーセーの天猫・天猫国際と連動したデジタル施策などについての共有も行われた。
UHA味覚糖は、2019年4月にアリババのBtoBプラットフォーム LST上でオープンした旗艦店の事例を紹介。上海などの大都市で上位の売上シェアを占めていた同社が、中国地方都市への販路拡大を狙って行ったこの施策は、出店後3ヵ月で売上が急成長し、2019年4月~6月の売上は前年比5倍以上を達成している。
アパレル企業のストライプインターナショナルは、2018年よりニューリテールへ本格的に参入。カンファレンスでは、アリババクラウドのクラウドコンピューティングサービスや、モバイルワークソリューションの釘釘(DingTalk)を活用したサプライチェーンおよび会員情報管理の効率化、天猫のEC旗艦店でのAIを活用したチャットボットサービス導入の取り組みを紹介した。実店舗のイベントや割引情報を消費者へ届けることで誘導を促すことで、ストライプチャイナの2019年の売上額を天猫のEC旗艦店で昨年比200%増、実店舗で昨年比150%増まで伸ばしている。