富士フイルムは、アナログ、デジタルを問わず、ユーザーが保有する写真を一元的に管理・整理し、それらからAIでユーザーの嗜好性を推測、それに合わせたさまざまな製品やサービスを提案する写真クラウドサービス「FUJIFILM PhotoBank」(以下、フォトバンク)を、今春よりスタートする。
フォトバンクでは、スマホやデジカメで撮影した画像だけではなく、フィルムや写真プリントなどのアナログ写真もデジタルデータに変換して預かることが可能。ユーザーは、アナログ写真も、スマホで見ることができ、また家族や友人とも簡単に共有することができる。
さらに、同社独自のAIが被写体や撮影されたシーンを解析し、各写真に何が写っているか、どのようなシーンで撮影されたかなどを、キーワードを使って自動的にタグ付けするため、ユーザーは、そのタグを使って簡単に写真を整理できる。シーンを解析する技術は、同社が写真プリントサービスを提供する中で、人々が残したいと考える大切な写真はどのような写真なのかを分析してきた経験やノウハウに基づき開発した。
このほかにも、ピントがずれた写真を自動で非表示にすることや、類似写真をまとめて1枚に表示することも可能。今後は、フォトバンク内で、ユーザーがお気に入りの写真を「作品」として投稿できるオンライン写真展の開催や、フォトブックやプリント注文を同社ネットプリントサービス「Prints&Gifts」から行えるようにするなど、写真の楽しみ方を広げるサービスを順次拡充していく。
また、同社以外のさまざまな企業が各社の製品・サービスを提供し、ユーザーがそれらを購入できる「マーケットプレイス」を、2020年初頭にフォトバンク内にオープンする予定。
マーケットプレイスでは、撮影シーンを解析する技術、撮影傾向を分析する技術、良い写真を選別する技術を組み合わせて開発した同社独自のAIが、ユーザーの大量の写真からその嗜好性や潜在ニーズを推測し、ユーザーに合った製品やサービスを提案。たとえば、孫の写真をたくさん保管しているユーザーには、3世代で楽しめる旅行を提案したり、孫が喜びそうな絵本を紹介するなど、ユーザーの興味関心に沿った製品やサービスを提案し、ユーザーは気に入ったものを購入することもできる。