米調査会社eMarketerの調査によると、2015年のアジア太平洋地域での小売EC売上は、前年比35.7%増の8776億1000万ドルに達する。同地域が世界のECに占める割合は52.5%となり、はじめて世界最大のデジタル小売市場となると同時に、はじめてひとつのエリアが過半数を占めることになる。
この急速な成長は、中国、インド、インドネシアの中産階級の増加、モバイル端末の利用者の増加によるもの。アジア太平洋地域の成長はほかのどの地域よりも早い。2015年のインドの成長率は129.5%、インドネシアは65.6%となる。中国は前年比5%成長だが、中国単独で、今年の世界のEC売上の40%を締める。中国の勢いは継続し、2018年には50%を超え、2019年には55.1%に達するとeMarketerは予測している。
小売ECは現在、アジア太平洋地域で小売の売上全体の10.2%を締めており、2019年には20.4%まで増加すると予測される。