ECサイトでユーザーが商品を買い物カゴに入れた後、購入まで至らないことを「カゴ落ち」と言うが、一度カゴ落ちした“購入意欲が高かったはず”のユーザにタイムリーに再訴求する手法のひとつにリターゲティングメールがある。
今年8月からリターゲティングメール「NaviPlusリタゲメール」を提供しているナビプラスは、まずNaviPlusリタゲメールを利用している3社の、2015年2月〜4月の期間の実績値もとに分析を行った。従来のメルマガと、カゴ落ちしたユーザに対するリターゲティングメール(カート放棄メール)を比較すると、後者の数値はいずれも前者を上回った。
またナビプラスは、「2015年夏通販EC売上上位500サイト(参照:日本ネット経済新聞社公表)」に対して、サイトを離脱後にどのような目的・意図をもってメールを配信しているかを独自に調査した。「カートに入れていた商品」の再訴求など、従来のメルマガとは異なるアプローチで、カゴ落ちしたユーザにリターゲティングメール(カート放棄メール)を配信していたECサイトは、全500サイトのうち34サイト(約7%)。
続いて、リターゲティングメールの業種別導入状況を見ると、リターゲティングメール(カート放棄メール)を配信していた34サイトの業種別の導入は、総合通販(8サイト/23.5%)、アパレル(6サイト/17.6%)、家電/PC(5件/14.7%)、スポーツ用品(4サイト/11.8%)の順。
ターゲティングメールの件名を見ると「買い忘れの商品ありませんか?」「カートに残っている商品あります」など、実際にカートに入れられている商品の再訴求を目的としたメール件名が23件(63.8%)と多数を占め、「商品は見つかりましたか?」「あなたへのおすすめ」など、離脱をきっかけとした単純な再訪問の促進を目的としたメール件名が10件(27.7%)、「クーポンお得」などのプロモーション目的のメール件名が2件(5.5%)となっている。
※メルマガとカート放棄メールとの比較表における計算式は以下のとおり。
開封率:ユニーク開封数÷ユニーク到達数
クリック率:ユニーククリック数÷ユニーク到達数
完了率:ユニーククリック数÷クリックから2日以内の完了数
【調査方法】
調査対象:2015年夏通販EC売上上位500サイト(参照:日本ネット経済新聞社公表)
調査期間:2015年8月1日〜8月31日
調査手法:該当500サイトにてメール会員登録を行った上でサイトに訪問。買い物カゴに商品を投入後にサイトを離脱後、届いたメールの「件名」「内容」「配信タイミング」などから、どのような目的のメールをどのような意図を持って配信しているかを独自調査。