ファーストリテイリングは10月8日、2015年8月期(2014年9月1日~2015年8月31日)決算説明会を行った。連結業績は、売上収益が1兆6,817億円(前期比21.6%増)、営業利益は1,644億円(同26.1%増)、当期利益は1,173億円(同48.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,100億円(同47.6%増)と、過去最高の業績を達成した。
海外ユニクロの営業利益が433億円、前期比31.6%増となり、グループ全体の業績をけん引している。国内ユニクロも営業利益1,172億円、前期比10.3%増と安定した増益となっている。グローバルブランドの営業利益は144億円。同セグメントに含まれるジーユー事業の業績は好調に推移し、ジーユー事業の年間の営業利益は164億円、前期比2.7倍の大幅増益となった。
中期ビジョンとして「世界No.1アパレル製造小売業となる」ことを目標にしている同社は、特に海外ユニクロ事業の拡大に注力。各国におけるユニクロの出店を継続すると同時に、世界の主要都市にグローバル旗艦店を出店することでブランドの認知度を高め、事業基盤の強化を図っている。ジーユー事業は、国内の出店を加速する一方で、中国市場にも進出するなど、事業の成長が軌道に乗り始め、グループ第二の柱に成長している。
デジタルイノベーションにおいては、2016年春に稼動予定の有明配送センターを拠点に“デジタルフラッグシップストア”をつくり、リアル店舗とバーチャルが連動した、新しい買物体験と流通システムを構築。産業を変えるデジタルイノベーションを推進し、企画・生産・物流・販売・サービスの仕組みを変革するとしている。さらに、グローバルでEコマース事業を拡大し、Eコマース事業の売上比率を30~50%に引き上げたい考えだ。