伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は、AIが業務要件を理解し、独自に判断して最適な回答や作業を行うAIエージェントの構築支援サービスを開始した。オープンソースソフトウェア(OSS)のLLMプラットフォームを活用し、AIの回答精度やチューニングをサポートしながら、業務を自動化する環境を提供する。特にヘルプデスクや社内申請などの業務で効率化を図る企業を中心に、展開していく予定となっている。
近年、企業では業務効率化や省力化を目的に生成AIを導入している。しかし、効果的な活用にはプロンプト設計やAIの性能を引き出す工夫が必要となる。そこで、AIが自律的に業務要件を判断し、タスクを進行する「AIエージェント」が注目されている。
従来の生成AIはデータにもとづいた定型的な回答が主だったが、AIエージェントは利用者の指示をもとに情報収集や作業計画を自動的に行い、より複雑な業務にも対応できる。
今回のサービスは、顧客の業務に合わせたAIエージェントを設計・構築し、回答精度の評価やチューニングを伴走型で支援する。AIエージェントは、利用者からの指示に対して能動的に質問し、情報収集を行うことで、業務の精度を向上させる。
また、指示にもとづいて調査を計画し、データソースや外部ツールを参照し、問い合わせへの回答や社内手続きの申請やメールおよびチャットによる連絡も自動化でき、業務効率化や作業ミスの防止に貢献する。
さらに、CTCがこれまで生成AIの業務活用を支援してきた経験をもとに、AIエージェント導入後も継続してサポートを提供するため、企業はAIエージェントの運用にかかる時間を最小限に抑えつつ、業務に応じた情報ソースの追加や精度の調整が可能になる。