アドビは、企業や代理店のグローバルな広告およびマーケティングキャンペーン配信の加速を支援する新しい生成AIファーストのアプリケーション「Adobe GenStudio for Performance Marketing」を提供開始した。同アプリケーションにより、次のことが可能となる
ブランド承認済みのアセットを検索して再活用
組み込まれたコンテンツリポジトリにより、ユーザーはブランド承認済みのアセット(画像、ロゴ、動画など)を検索して、ソーシャルメディア広告、ディスプレイ広告、バナー、電メールなどのマーケティングコンテンツを作成できる。「Adobe Experience Manager Assets」を使用している企業は、双方向の同期によりキャンペーン全体でアセットを再活用できる。
ブランドに沿ったコンテンツの作成とリミックス
ユーザーは「Adobe Firefly」などツールを使って、安全に商用利用できる画像の生成やサードパーティの大規模言語モデルを使用したコピーの作成などが可能となる。作成したコンテンツを様々なオーディエンスセグメント向けに展開すれば、大規模なパーソナライゼーションを推進できる。
ブランドエクイティの保護
ユーザーは、ブランドガイドライン(フォント、トーン、チャネル要件)を、あらかじめ定義されたテンプレートとともに新しいアプリケーションにアップロードして標準化できる。AIによるブランドチェック機能は、生成されたコンテンツを自動的に確認。ブランドのコンプライアンスに違反している可能性があるコンテンツに注意する必要があると、クリエイティブチームやマーケティングチームに警告する。「Adobe Workfront」とのネイティブ統合により自動化されたマルチステップのレビューワークフローは、コンテンツが外部に配信される前にさらなる監視のレイヤーを提供する。
キャンペーンのアクティベーション(近日提供予定)
コンテンツをソーシャルメディアチャネルに直接投稿したり、Googleの「キャンペーン マネージャー 360」や「Microsoft Advertising」のプロパティにおけるディスプレイ広告キャンペーンを通じて出稿したりできる。また、今後連携される予定の「Adobe Journey Optimizer」により、メールやウェブなどの自社チャネルを通じてコンテンツをアクティベーション可能。新しいコンテンツを自動的にアクティベーションする機能により、広告やマーケティングキャンペーンの配信が迅速化されるほか、トレンドやニーズの変化に応じてコンテンツの内容をリアルタイムで調整することもできる。
実用的なインサイトの取得
「Adobe GenStudio」は、ターゲットオーディエンスに響く色、オブジェクト、スタイル、オーディオジャンルなどをピンポイントで特定し、属性レベルのインサイトを提供する。また、ユーザーはMeta、Microsoft Advertising、Snap、TikTok などのアクティベーションパートナーから直接取得したパフォーマンスインサイトによって、キャンペーンのパフォーマンスを総合的に把握し、コンテンツを適宜調整できるようになる。Adobe Journey Optimizer といった「Adobe Experience Cloud」アプリケーションからのインサイトも取得できるため、あらゆるタッチポイントで顧客エンゲージメントの一貫性を確保できる。
なお、アドビはテクノロジーパートナーと協力し、Adobe GenStudio for Performance Marketingにアクティベーションとインサイト機能を近々追加する予定としている。