日本生活協同組合連合会(略称:日本生協連)は、組合員の「節約と値上げ」の意識について、調査結果を取りまとめ発表した。
調査結果の主なトピックは、次のとおり。
全体の約94%が日頃から節約を意識
日頃から節約を意識していると回答した人にその理由をたずねると、「モノやサービスが値上がりしているから」(59.9%)が1位という結果に。2位、3位は「将来の生活に備えて貯蓄するため」(53.3%)、「不況・景気への不安がある」(36.1%)と続き、値上げによる経済不安の影響を受けていることが見てとれた。ここ3ヵ月でどのような項目の節約をおこなったかについてたずねたところ、20代の76.8%が「ふだんの食事」と回答し、昨年より9.7%増加していた。
若年層の約5割が多少高くても食品を買う理由に「時短できる」 若年層ほど時短求める傾向に
食品を買う際に多少価格が高くても買う理由となるものについてたずねると、2023年11月実施時の結果と変わらず「おいしい」(71.3%)、「国産品」(57.7%)、「添加物不使用・添加物が少ない」(42.0%)がランクイン。4位の「時短できる」(31.2%)については、若年層の回答率が増加し、それぞれ20代は3.9%、30代は8.4%増加した。若年層の「時短」における意識の変化が読みとれる。
食費を節約するときに選ぶ方法「セールのときに買う」が1位 その他回答は年代によって差が判明
同質問を年代別にみると、若年層では「安く買える購入先で買う」(20代:70.9%、30代:74.0%)、「お得な大容量・増量品を選ぶ」(20代:47.3%、30代:42.3%)の割合が高い一方で、シニア・シルバー層では「材料を使い切る・使い切れる量しか買わない」(60代:46.3%、70代:45.3%)、「購入するものを事前に決め、必要なもの以外買わないようにする」(60代:29.0%、70代:33.6%)を回答する割合が、全体と比較すると高い結果となった。
食品購入時にどのような安さ・価格に惹かれるかは「コスパ」が半数超えで1位に
2位の「グラム・個数あたりの価格の安さ」(49.5%)は、前回調査に引き続き若年層で高い傾向となり、2023年11月の実施時と比較すると5.2%増加する結果に。節約を強く意識している人は61.6%が同回答を選択し、前回の2位から1位になった。商品価格だけでなく、コスパやグラムあたりの価格を見て、“安さ”を判断して買い物をする傾向が強まっているということがうかがえる。
約6割が今後も「食費は今と同程度節約したい」 20代は「食費は今まで以上に節約したい」が全体よりも高い結果に
現在、節約意識の強い人ほど、「今まで以上に節約したい」という回答の割合が高かった。20代では、「食費は今まで以上に節約したい」が39.7%とほかの年代と比較すると高い割合となった。一方で「食費は今と同程度節約したい」を回答する割合は49.7%と、2023年時よりも11.9%減少した。
調査概要
- 実施期間:2024年5月14日~5月19日
- 調査対象:組合員モニター
- 有効回答数:6,536件
- 調査方法:インターネット