Shopify Japanは、Shopifyが「Shopify Winter ‘24 Eiditon」を発表し、新たに100種類以上の機能・製品アップデートをリリースしたと発表。今回のEditionでは、主にShopifyの基盤となるソフトウェアの強化に焦点を当てたアップデートが提供される。主な内容は次のとおり。
コンバージョンを上げる
商品販売
- バリアントの制限を2,000に引き上げ
新しいGraphQL APIにより、Shopifyの現在のバリアント制限が100から2,000に引き上げられる。複雑な商品カタログやバリエーションに富んだ配色、サイズ、SKUオプションを利用する際に役立つ。
- バリエーションを展開する商品ページのグループ化
カラースタイルなど、複数のバリエーションで展開する商品を販売する際、顧客は一つの商品リストから他のバリエーション商品を閲覧し、購入できるようになる。各バリエーション商品は、1ページにグループ化して表示可能。各商品詳細ページを作成し、説明や商品イメージを付与できる。
- 商品分類
新しい商品分類で、商品リストの作成がより短時間で容易に行えるようになる。商品ページでは、標準化されたカテゴリーとカテゴリー固有の商品属性(カラー・年齢層・サイズなど)が異なるバリエーションに、自動的に適用される。これにより手作業を減らす。また、ソーシャルやマーケットプレイスのチャネルに公開する商品を、顧客がより見つけやすくなる。
ストアフロントのパフォーマンス向上
新しいウェブパフォーマンスダッシュボードでは、業界標準のコアウェブバイタルである「読み込みにかかる時間」「インタラクティブ性」「ビジュアル表示の安定性」が表示される。
Shopifyは過去1年間で、グローバル・インフラを300ポイントまで拡大し、ストア画面の読み込み時間の速度を35%向上した。これにより、世界中から0.05秒以内にアクセスできるようになっている。
セマンティック検索
セマンティック検索は、AIを活用した新しいストアフロント検索機能。言葉の文脈や背景を理解することでコミュニケーションを図る。キーワードの枠を超え、顧客が探している商品の意図までを理解し、属性に紐づいた関連性の高い検索結果を表示する。顧客がより直感的に欲しい商品を検索できるようになる。たとえば、「冬に着る暖かい服」と入力すると、特定のキーワードが使用されていなくても、買い物客がセーターやニット帽、毛糸の靴下などを探していると認識する。まずは英語版のみで提供され、将来的には日本語を含めた他の言語でも提供される予定。
Shopify Checkoutをアップグレード
One-page checkout
One-page checkout機能により、チェックアウトで表示されるページ数が3ページから1ページにまとめられた。これにより、購入を完了するまでの時間が平均4秒短縮された。
Checkout Extensibility
Shopifyは、チェックアウトをカスタマイズするために、新たに14種類のAPIや機能アップデートを追加。さらに、アップセルやロイヤリティプログラム、購入後のアンケート、コンバージョントラッキング、カスタムコンテンツなどの機能を利用可能にするため、90種類以上の新しいアプリも追加した。
Subscriptions(定期購入)
Shopify Subscriptionsは、Shopifyの管理画面からサブスクリプションを直接設定し、管理可能にする無償機能を提供する。
オペレーションの効率化を高める
Shopify Magic
ShopifyはShopify MagicというAIに対応した機能群を無償で提供している。Shopifyのプラットフォーム基盤にAIを組み込み、事業者の最先端ビジネスの運営をサポートする。
Media Editor
Media Editorでは、Shopify管理画面上で生成AIを活用し、商品画像を用意に生成できる。数回のクリックやキーワードの入力だけで、オリジナル画像の作成や画像編集を実現する。また、不要なピクセルを消したり、低解像度画像(最大4Kまで)のディテールを強調したりするなど、補正作業も可能となる。
Sidekick
Sidekickは、世界初となるAI対応のコマースアシスタント。生産性の向上や、ワークフローの改善、スマートな意思決定を支援する。現時点では、限定的なリリースとなる。