エー・スター・クォンタムは、大日本印刷(以下、DNP)との資本業務提携を発表した。
両社は、最適な解を膨大な組合せのなかから求める「最適化問題」に特化した計算技術「量子アニーリング」をはじめとした、さまざまな量子コンピューティング技術や手法を活用し、製造・物流などの生産計画や配送経路の「組合せ最適化」を高速で処理するソフトウェアの開発・提供事業を推進していく。
両社は、組合せ最適化技術を活用して、DNPの工場内における生産工程の予定作成の時間削減や効率化を目指す実証実験を行うなど、量子技術の共同研究や開発に取り組んできた。今回、両社が目指す事業の方向性が一致し、強みを補完し合い・掛け合わせて相乗効果を発揮していくため、資本業務提携に至ったという。
主な業務提携の概要
「組合せ最適化」に関するソリューションを開発
両社は、「DNPアニーリング・ソフトウェア」を中心に、製造・物流業界における生産計画や配送経路の組合せを最適化するソリューションを開発して、企業のDXを支援していく。
企業・団体等のさまざまな課題に対応できる体制を構築
両社は、顧客とする企業・団体などが抱える多様な課題に対して、量子コンピューターやソフトウェアなどの量子技術を活用した解決策の提案やコンサルティングを行う体制を構築していく。
また両社の連携により、量子コンピューターのソフトウェア開発に関連した人材の育成や研究開発体制の強化を図る。
今後両社は、製造・物流業界向けに提供するソリューションの開発や企業・団体などのニーズに対応可能な体制を構築するなど、社会への量子技術の実装を目指していくとしている。