FMBは、QVCジャパンに、通信販売における試着や返品の問題を解決するデジタルプロモーションの実証実験のため、3DCGデータを提供する。
洋服販売における通信販売業界において、現在大きくふたつの課題があるという。ひとつは、「自分はどちらのサイズ/丈を選べばいいのか」と迷っているユーザーからの問い合わせが寄せられることが多く、販売会社側は似たような内容のお電話への対応が必要となること。ふたつめは、「届いた商品が思っていたサイズや丈感ではなかった」という理由での返品だという。
同社は今回の実証実験を通し、これらの試着ができないことによる通信販売特有の問題解決を目指す。
①わかりやすい丈感
今回は1サイズで2種類の丈のワンピースと、コーディネート用のカーディガン1型を3Dモデリングし、ウェブサイト上の3Dビューアで見られるように。150cm~166cmの身長別に6種類のアバターを作成、各身長に2種類の丈のMサイズワンピースを着せた画像を表示することにより、自身の身長に合った丈感のワンピースを選びやすくする。アバターの体型は、過去の販売データなどから割り出した平均的なユーザーの体型に基づいている。
カラー確認用のワンピースは3Dで360度確認することができ、カーディガンとのカラーコーディネートを確認することができる。
これにより、ユーザーがより確信をもって購入に至ることができるうえ、細かな問い合わせに対応するコールセンターの負担も減ることが予想される。
②商品イメージの正確な把握
①で作成した3Dモデルで商品動画とPR動画を作成した。
高精細な3DCGで、生地の起毛感やディテールも極めてリアルに表現される。従来の映像や静止画では伝えきれない生地感も、実物を間近で見るような精密さで見ることができる。
また、3Dならではの特徴として、モデルの見た目を自由に変えられるという利点がある。
モデルの特徴に影響されることなくあくまで商品の見せ方に重点を置くため、透明人間のようにアバターを表示せずに服だけが歩いたり、分身したりする見せ方も可能とのこと。