日経リサーチは、利用推進パートナーとなっている「JCSI(日本版顧客満足度指数)」の2022年度第1回調査(2022年5月実施)の結果を発表した。
JCSIは日本最大級の顧客満足度調査で、今回は9業種(百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、飲食、カフェ、宅配便、証券、電力小売)の有力83企業・ブランド(ランキング対象は64)について測定した。
調査結果詳細
今回は宅配便でヤマト運輸が14年連続、スーパーマーケットのオーケーとドラッグストアのディスカウントドラッグコスモスがともに12年連続で満足度1位に輝いた。
宅配便は今回もヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の3企業・ブランドのなかで、ヤマト運輸が圧倒的強さを見せて首位に輝いた。ただ、スコアは前回(2021年度)より2.1ポイント低下した。
スーパーは7企業・ブランドのなかから、関東地盤のオーケーが首位をキープ。スコアも上昇しており、前回に続いて2位になった業務スーパーがスコアを落としたため、その差は5ポイント以上開く結果となった。また、3位には前回の西友に代わってドン・キホーテが浮上した。
ドラッグストアも7期業・ブランドが対象で、1位のディスカウントドラッグコスモス、2位のサンドラッグ、3位のツルハドラッグと、いずれもスコアは小幅ダウンした。
5企業・ブランドが対象のカフェは、前回2位に後退したスターバックスが前回と同スコアながら首位に返り咲いた。1位だったコメダ珈琲店はスコアを2.8ポイント落として小差の2位だった。
飲食はサイゼリヤが前回からスコアを2ポイントアップさせて2連覇を達成した。前回3位のモスバーガーもスコアを伸ばして2位に上昇し、前回同点で1位だった餃子の王将は4位にダウンした。サブカテゴリ―別ではレストランチェーンが1位サイゼリヤ、2位びっくりドンキー、ファストフード店は1位モスバーガー、2位は同点で餃子の王将と丸亀製麺だった。なお、前回ランキング対象だったココス、ジョイフル、デニーズ、バーミヤンは回答者が少なかったため対象から外れ、対象企業・ブランドはレストランチェーンが12から8に減り、全体では前回の21から17となった。
6企業・ブランドがランキング対象となったコンビニは、北海道を中心に展開するセイコーマートが今回もスコアをアップさせ、7年連続で1位に。2位のセブン-イレブンは2.5ポイントと大きくスコアを伸ばしているが、首位とは依然として6ポイント以上の開きがある。
同じく6企業・ブランドがランキング対象だった百貨店は、阪急百貨店がスコアこそ横ばいだったが、6年連続で1位になった。伊勢丹がスコアを伸ばし、高島屋に代わって2位に浮上、高島屋は3位に後退した。
証券はSBI証券が6年連続でトップに。スコアも上昇し、2位の松井証券との差を広げた。今回もランキング対象の7企業・ブランドのうち、ネット証券4社が上位を独占し、対面証券3社のなかでは野村證券の5位が最高だった。スコア的にもSBI証券に6ポイント以上差をつけている。
このほか、サービス業のなかで注目を集める業種を対象にした特別調査を、電力小売について実施。前回3位の大阪ガスの電気が1位となり、1位だったENEOSでんきは2位に順位を落とした。対象となった企業・ブランドはj:com電力が外れ、楽天でんきが入って前回と同じ6だった。