BANQは、同社のNFT部門を新設分割し、新設分割会社となるWEB3 WALLETが実施する第三者割当増資を、ミンカブ・ジ・インフォノイド(以下、ミンカブ)が引受け、株式の総議決権の過半数を取得することで、ミンカブと共同でWeb3を活用したソリューション事業へ参入することを決定した。なお、WEB3 WALLETは、5月1日付でミンカブの連結子会社 「ミンカブ Web3ウォレット」となり、同社の関連会社となることを発表した。
新設会社の事業目的
同社は、ブロックチェーン(イーサリアム互換のブロックチェーンTHX network)レイヤーからNFT発行基盤やサービスレイヤーのアプリまでを開発運用するWeb3企業。2019年には独自トークンTHXをシンガポールの暗号資産取引所LIQUIDにIEOにより上場した。
同社とミンカブは、これまでNFT(非代替性トークン)を活用したコンテンツやグッズ販売などを希望する事業者に対してNFTシステム基盤を提供するNFTソリューション事業を共同で開発してきた。その第1弾として、ミンカブは浦和レッドダイヤモンズ向けに「NFTコンテンツ」販売の協業を実施していくこととなっている。
同社は、ミンカブとWeb3の概念のもと、個人のアクティビティをNFTにより価値具現化することで、デジタルにより世の中に新たな価値とUXを提供するために、ミンカブの持つメディア業界で培ってきた中立性や安定した技術力と、同社の持つブロックチェーン技術やアプリケーション開発力を活かして、企業がWeb2.0からWeb3時代に対応するためのソリューション事業を共同で展開することで合意した。
今回設立することとなったミンカブ Web3ウォレットは、さまざまな企業のWeb3への参画を支援し、企業が自社・他社サービスにおけるロイヤルカスタマーにアプローチできる機会を創出する。
事業内容
ミンカブ Web3ウォレットは、「NFTマーケットプレイス事業」「NFTによる個人のアクティビティ証明(Activity Based Certificates)事業」(以下「ABC事業」)の2つの事業を展開し、各企業・個人の新価値の創造を支援していく。
NFTマーケットプレイス事業
NFTは、世界でひとつしかないID(データ)が割り当てられているため、唯一性のある代替不可能なトークン。ブロックチェーン技術を活用することで改竄困難なデジタルトークンを作成することが可能なため、所有者はデジタルコンテンツの所有を証明でき、自由に二次流通を行うことができる。ミンカブWeb3ウォレットは、同社が保有する知見を活用し、金融商品とは別の価値を保有しうるNFTソリューションをNFTの活用を求めるアーティスト・事業者向けに提供する。アーティストや企業が専用のNFTマーケットプレイスを容易に開設できるSaaS型の月額課金モデルとカスタマイズ可能なホワイトラベルモデルを提供する。また、Web3時代に対応するため、他のNFTマーケットプレイスとの接続を容易にするソリューションも提供する。
ABC(Activity Based Certificates)事業
さまざまな企業や教育機関などの公的機関が個人の活動に基づいて、活動の記録をNFT化することのできるサービスを提供する。企業が自由に自社のユーザーに対して、その活動に基づいたNFTを発行することで、当該企業の垣根を超えたメリットを提供できるだけではなく、他社が発行したNFT情報を元にユーザーに対して最適なサービスを提供することが可能となる。個人に対してウォレットを無償で発行する一方、企業や組織に対してNFTを発行する際に発行手数料と個人のウォレット内にあるNFT情報へのアクセスに従量課金を予定。このABCを利用することで、企業や公的機関は大きなシステム投資を行うことなく以下のことが実施可能となるとのこと。
ID連携、サイトアクセスの簡易化
NFTを利用証として利用することで、相互ソリューションのシームレスな連携が可能。個人のウォレットを認証プロセスで利用することで個人に属する情報を匿名化されたかたちで安全にデータを活用できる新たな情報インフラを提供する。
顧客への行動証跡を発行
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特定行動に対してNFTを付与。(連続ログイン、一定の条件達成)
事後にデジタルマーケティングな利用が可能 - 有効期限付きサービス利用NFTも容易に発行可能/各種キャンペーン利用も容易に実現。
- スマートコントラクトにより自動でNFT発行から個人への移転まで可能。
ほかサービス連携
- 他社の発行したNFTをもとに自社サービス活用することも可能