BBソフトサービスは、2022年1月度のインターネット詐欺リポートを発表した。
同レポートではメルカリをかたるフィッシング詐欺の増加について取り上げた。同社が開発・提供する、ネット詐欺専用セキュリティソフトの詐欺ウォール調査により収集しているフィッシング詐欺サイトにおいて、メルカリをかたるフィッシング詐欺サイトが8月以降5ヵ月連続で増加し、2022年1月は前月比約1.7倍の883件だった。
メルカリをかたったフィッシング詐欺サイトは2021年6月から確認され始め、9月まではごくわずかだったが、10月に前月比約8.4倍の151件と急増し、11月は415件、12月はさらに増加し526件と右肩上がりで増加し続け、1月は883件に。今後も増加する可能性があり引き続き注意が必要となる。
年末にかけて増加した背景には、利用者ならびに利用機会の増加のほか、大掃除や継続する外出自粛状況から不用品の処分などの需要増が起因したと考えられるとのこと。
主な手口は、メルカリを装ってメールやSMSを送り、メルカリとそっくりな偽サイトに誘導しメールアドレスやパスワードを入力させようとするもの。メルカリのアカウントはスマホ決済サービス「メルペイ」と連携しているため、IDのメールアドレスやパスワードを入力してしまうと、アカウントを乗っ取られ、不正利用されるなどの危険もあるため、一層の注意が必要だという。
なお、詐欺ウォールで収集したフィッシング詐欺サイトで盗用されていたブランドの上位10位は次のとおり。急増しているメルカリが2位に入る結果となった。
11月より増加傾向にあり、注意喚起をしていた前月1位のauがピークアウトした格好となり、通信キャリアではNTT docomoが6位に浮上。これまで通信キャリアをかたったフィッシング詐欺サイトは常に一定数確認されており、今後も注意が必要である。
次のグラフは詐欺ウォールで収集したフィッシング詐欺サイトのカテゴリ別構成比を表したもの。12月は28.7%だったクレジットカード/ファイナンスをかたるフィッシング詐欺サイトは38.2%と大幅に増加し、もっとも多い割合に。先月もっとも多かった携帯キャリアをかたるフィッシング詐欺サイトは30.4%から17.3%と大幅に減少した、年始のセールなどもありECサイトは31.9%に増加したと考えられる。