パルコは、ジーエフホールディングスのgf.G株式会社と業務提携を実施したと11月8日に発表。ジーエフホールディングスグループの持つアパレル物流領域のノウハウを活用し、アパレル業界での活躍を目指す企業・個人に向け、サステナブルなアパレル事業モデルの構造構築を支援するサービスプラットフォームを提供する。
パルコはアパレル業界を取り巻く環境について、物流コストや人件費などコスト上昇課題が長期的に山積しているほか、消費者行動の変化によってセール消化を前提とした大量生産・大量消費の事業構造から変革する必要が生じたと考察。また、オンラインを主戦場にアパレル業界での活躍を目指す企業・個人が増加していると考えたことから、これらをインキュベートしつつ同業界の課題を解決できるサービスの実現を目指した。
同提携においては、ジーエフホールディングスグループのサプライチェーンサービスノウハウに、パルコのインキュベート能力やアパレルテナント企業とのネットワークを掛け合わせることで、「小ロット・短サイクル生産」「共同配送」「海外ささげ」を柱とした新たなサービスを開発。アパレル業界での活躍を目指すD2Cブランドや、YouTuberなどに向け提供を開始する。同サービスの概要は次のとおり。
生産支援「小ロット・短サイクル生産」
ジーエフホールディングスグループが保有する、中国をはじめとする海外の工場ネットワークや国内工場ネットワークの中から、要望に応じ適正な工場を提案。小ロット・短サイクルでの生産を実現し、プロパー消化率向上や不良在庫の抑制に貢献する。また、初回納品を小ロットに抑えつつ、受注販売の活用など顧客の反応を見ながら追加生産発注ができるため、多くの在庫を抱えにくい企業・個人のリスクを軽減するとのこと。
物流支援「共同配送」
東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県を対象に、アパレルテナント企業各社での共同配送網を構築。複数企業でトラックを共有することでコストダウンおよびCO2削減に貢献する。また、「通い箱」という循環型の箱を使用することで、売場スタッフの労務軽減、廃棄段ボールの削減も目指す。
販売支援「海外ささげ」
海外で生産した商品に対し、海外の検品拠点でささげ業務(撮影・採寸・原稿作成)を実施。国内でささげ業務を実施した場合と比較して、販売促進までのリードタイムを2週間程度削減するとのこと。また、これにより販売サイクルを高速化させることで、生産精度の向上や不良在庫の抑制に貢献する。