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まずアプローチすべきは“ヘビーユーザー” 既存顧客の売上を上げるためのユーザー別攻略法

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 TSUTAYA、コスメのエクスボーテ、スキンケアのプロアクティブなど、異なるジャンルでデジタルマーケティングを推進してきたアクティブ合同会社CEOの藤原尚也さん。現在はファッションブランド「DoCLASSE」のCMO兼web事業部長もつとめています。それぞれの企業で藤原さんが成果をあげることができた理由とは。どう戦略をたて、実行に移してきたのか。本連載では、デジタル、店舗、テレビCMなどに精通する藤原さんにその秘訣を伺います。今回のケーススタディは「既存顧客の売上アップ」です。

Q.既存顧客の売上を上げるためにはどうしたらいいですか?

――既存顧客の売上を上げるためには、何から始めたらいいですか?

まずは、どういったお客様にアプローチをすると売上が上がりやすいかを見つけるために、既存顧客の分析をするのがよいと思います。

分析を始めるときには、年間の購入頻度や購入金額を軸に、自社のお客様を3つにわけます。1年で見たときの購入回数も金額ももっとも多いヘビーユーザー。購入回数が年に2~3回ほどのライトユーザー。あとは、1回のみ購入したことのある一見さんのユーザー。この3つに分類し、それぞれへアプローチをしていきます。

この顧客の分類に、商品の軸を重ねていきます。商品軸で訴求する方法は、大きくふたつあります。たとえば、あるアパレルブランドのヘビーユーザーだけど、パンツは買ったことがない人がいたとします。そういった人たちに買ってもらうために、パンツ専用のクーポンを作って、「今ならお得なクーポン付きなのでこの機会に一度いかがですか?」と、買ったことがないカテゴリーを購入してもらうやりかた。もうひとつは、すでに購入したことのある商品のカラーバリエーションが増えた場合や、素材がグレードアップしたものなどを、もう一度購入してもらうケースのふたつです。

これらを掛け合わせて施策を展開していくうえで大切なのは、ヘビーユーザーからアプローチしていくこと。

既存顧客の売上を上げてほしいと言われる場合には、通常業務とは別に社内のリソースを割く必要があることを頭に置いておかなければなりません。顧客データを分析したり、顧客層別のメールを新たに作成するなど、現場からすると業務は間違いなく増えます。そういったリソースが限られていることを考えると、効果が出やすく、売上にインパクトが大きいものから順番に取り組んでいったほうが効率が良いですよね。マニアックな施策から始めてもいいのですが、効果はあるけれど、売上への影響度が小さいことが多い。ですので、顧客を3つのグループに分けたら、もっとも売上が上がりそうなヘビーユーザー向けの施策から手をつけていくのがオススメです。

こういった施策とは別で考えなければいけないのが、ECサイトの見直し。お客様が知りたいことよりも、自分たちが伝えたいことや売りたい商品が全面に押し出されていないかなど、チェックが必要です。お客様が知りたいのは、当然、『ブランドがどの商品を売りたいか』ではなく、『いまどんな商品が売れているのか』、『お買い得商品はどれなのか』などといったこと。アパレルであれば着画がしっかり載っているか。購入フローの遷移は、使いやすいものになっているか。決済周りに不便な部分はないかなど、Google Analyticsを見ながら、離脱ポイントを探してみましょう。離脱を今よりも1%減らすだけで、売上に影響があるはずです。

もうひとつ、別でフローを考える必要があるのが在庫ですね。あらゆる施策を行って、動線も整備したのに、購入しようと思ったら在庫がなくて受注受付中になってしまうなどの事態は、確実にCVRが落ちる要因になります。とくに既存のお客様は、ブランドを好きで買いに来てくれているのに、そういうマイナスな体験が重なると、ブランドから離れていってしまうかもしれません。どんな施策に取り組むかがわかった時点で、そのための在庫が揃っているかも確認しておきましょう。

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