新しく、そして同時にとても原始的なマーケティング手法
SNSをマーケティング活動のひとつとして本格的に利用するようになったのは、Twitterからだと思います。書籍『Twitterアクティブサポート入門 「愛される会社」時代のソーシャルメディアマーケティング』(河野武/インプレス)は、SNS運用のトレーニング方法や上司の説得方法などがかかれていますので、初めての人にピッタリの本だと思います。
Twitterが日本で利用されだしたのは2009年ごろ。『Twitterアクティブサポート入門』が出版されたのは2011年。「〇〇なう」が流行っていたことを覚えている人も多いと思います。そのTwitterを使って能動的にカスタマーサポートができないか?と考え、実践されたのが河野武さんです。河野さんといえば最愛戦略で有名ですが(攻城団という人もいるかも)、その河野さんが冒頭にこのように書かれています。
アクティブサポートは顧客へのサポートであると同時に、サポート以上の可能性を秘めていると感じました。これは新しく、そして同時にとても原始的なマーケティング手法です。
マーケティングの第一歩は「消費者を正しく理解すること」からはじまります。アクティブサポートを行い、消費者と直接対話して、本音を伺うことで、これまでよりも正しく理解できるはずです。
Twitterなどの新しい手法を使おうとすると、新しいことばかりに目が行ってしまって今までやってきたことを忘れがちです。そんな人たちに向けて「とても原始的なマーケティング手法」と喝破されています。SNSを使って何かするのではなくて、消費者を正しく理解したい、もしくは消費者とコミュニケーションを取りたいからSNSを使う。という考えからスタートしないといけません。くれぐれもフォロワーをドカンと増やして、ボカンとキャンペーンをやって……と考えないでくださいね。
ちなみにアクティブサポートについてはこう定義されています。
疑問や不安、ときには不満をかかえている消費者をソーシャルメディア上で発見し、企業自らが能動的に、彼らに直接話しかけることで問題解決を図るものです。
コールセンターだったり、お問い合わせフォームへの連絡をする人はそこまでのモチベーションというか、かなりの疑問・不安・不満などを抱えています。そこまではしないけどなんとなく不満などがある人を探し出して、こちらから積極的にサポートして、早めに解決しようというのがアクティブサポートです。今ではAmazonであったり多くの企業がアクティブサポートを取り入れているというか、当たり前にやるべきこととして実行していますよね。 私もこの書籍を読んでからアクティブサポートをはじめて、こんな感じの対応をしています。
うちのサイトの記事を取り上げても、アクセス数は全く変わらないのですがw
— 森野誠之 (@uneidou) 2018年7月6日
とんでもない塩対応に見えますが、普段からツイートを見てくれていて、メルマガも読んでいただいている人なのでできる対応です。いきなりこれをやったら炎上しかねないのでご注意を。実際の対応例についても書籍内に書かれているのでのちほど紹介します。