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Googleの「.みんな」が意味するのは? 新しいドメインとの賢いつきあいかた


 2014年1月16日、Googleが日本語ドメイン「.みんな」の提供を開始した。ドメインといえばこれまで、「.com」「.net」あたりが相場だったが、「.みんな」が出てきたのはどういった背景があるのか。企業のドメイン調査、登録、管理などを行う株式会社ブライツコンサルティングの村上嘉隆さんにお話をうかがった。

「.みんな」だけじゃない!新しいドメイン続々誕生

――Googleが提供する「.みんな」のように、ドメインに変化が起きているみたいですが

 「ドメインはそもそも、ICANN(アイキャン)というアメリカの非営利団体が中心となって管理しています。これまでは、『.com』『.net』などgTLD(一般トップレベルドメイン)が22個ありました。それとは別に、国に紐付いたccTLD(country code Top Level Domain)というのもあり、日本であれば『.jp』がそれに当たります。

 一般のgTLDについては、もともと22個だったわけではなく、徐々に増やして今の数になりました。それを一気にたくさん増やしましょうというのが『新gTLDプロジェクト』で、企業が自社名のドップレベルドメイン(例『.canon』など)を申請したりもしています。Googleさんが提供している『.みんな』もそのようにして増えたものの1つです。

 Googleさんがちょっと違うのは、『みんな』を販売できる立場にあるということ。これは、ICANNから認定を受けたレジストリしかできませんし、1つのドメインについて1,500万~2,000万円ほどのお金がかかります。

 新しいドメインの申請は約1,900件あって、世の中に出てくるのは1,600件程度だろうと予想しています。すでに、『.tokyo』『.holdings』『.company』『.kitchen』等が運用開始しており、『.shop』『.movie』『.sport』なども申請中のドメインとして出てきています。毎週いくつか認可が下りて、順番に世の中に出てくるという流れです」

株式会社ブライツコンサルティング
新gTLDプロジェクトチーム 村上嘉隆さん

――「.みんな」のような日本語ドメインは、なんだか馴染みがないですね。

 「もともと、ドメインは多言語で取得可能です。一見アルファベットに見えても、ウムラウトが入っているドイツ語、フランス語、スペイン語だったりするURLはあります。

 実は、日本企業から日本語ドメインの申請がなかったんです。あくまで弊社の見解ですが、日本人はだいたいがアルファベットを読めるし、検索窓に日本語を入力して検索し、ドメインはそれほど見ないといった文化が浸透しているからではないでしょうか。

 一方欧米では、ブラウザに直接ドメインを入力します。また、中国では漢字ドメインの申請が74件ありました。これはおそらく、アルファベットよりも漢字ドメインのほうが中国からのアクセスが増えると予想してのことでしょう。

 とはいえ、『.みんな』が出てくることで『.』の前が日本語のドメインも出てくるでしょう。すると、インターネットに常に触れている世代は、日本語ドメインを見る機会が増えてきます。日本の検索文化も変化し、ますますインターネットの自由度が上がっていくと思います」

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この記事の著者

ワダ スミエ(ワダ スミエ)

2013年11月11日〜2023年3月31日までECzine編集部在籍。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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