特定分野に絞ったコミュニティサイトを運営する、上場3社
今回ピックアップしたのは、MRT(6034)とメドピア(6095)、それに弁護士ドットコム(6027)の3社。いずれも、2014年の上場である。
まず、MRTだが、同社は東京大学医学部付属病院の医師の互助組織を母体として設立された経緯もあり、主に非常勤医師を医療機関に紹介するというネットビジネスを手がける。
大学医学部を卒業し国家試験に合格したとしても、一人前の医師と認められるためには10年程度の期間を要するとも言われる。その間、若手勤務医の場合は、拠点とする医療機関以外でも診療経験を重ねることが不可欠であり、それが生計の一助にもなるという実態がある。他方、非常勤医師を求める医療機関も多いのも現実だ。
MRTは、その橋渡しをするわけだが、非常勤医師のあっ旋紹介はすでに、年間10万人を突破。売上金額と人数から計算すると、1人の非常勤医師を紹介することで医療機関から6,000円強の手数料を得ているようだ。
同社は、少数ながら常勤医師の紹介も手がけており、こちらは1人を紹介することで300万円弱の手数料収入になっていると推定できる。
メドピアは、医師同士が医療情報や知識の交換ができるコミュニティサイトを運営。医師の登録は無料で、主に製薬会社や医療機器メーカーなどからの広告料で運営するのがビジネスモデルだ。会員になっている医師などは、10万人を突破している。
弁護士ドットコムは、法律相談などをネットで仲介する。弁護士の登録はもとより一般人のサイト利用は原則無料だが、有料登録した弁護士は、よりアピールするために詳細な「弁護士プロフィール」の作成が可能になる。一般会員は月額300円強の会費を支払うことで、パソコン以外のスマホなどでもトラブル事例の相談および閲覧が可能になる。
登録弁護士は約8,000人で、そのうち有料会員登録弁護士はおよそ1600人。法的トラブルを抱えていたり、最適の弁護士を見つけたいとする会員も5万人に迫る。