楽天とAmazon、Webツールで特徴を比較してみた
ちょっと寒くなるだけで、おでんと日本酒が恋しくなるJECCICAの川連一豊です。
楽天やヤフーの決算発表が行われたのですが、違和感を感じた店長さんが多く、最近の質問の多くは「楽天って最近どうなんですか?」「Amazonはどうですか?」です。
その答えはこのコラムの最後にして、楽天とAmazonを比較できる良いツールがあります。今日は2つご紹介します。
ひとつめは、「Similerweb」です。無料版と有料版がありますが、無料版でも十分いろいろチェックできます。私はGoogle Chromeのプラグインとして利用しています。もちろん内部の情報を見ているわけではないので、正確ではありません。あくまで、Similerweb内でのデータ比較になります。
実際に、Similerwebで楽天とAmazonを比べてみましょう。
サイトのランク(左が楽天、右がAmazon)
日本国内のサイトランキングを見ると、楽天(左)は10番目、Amazon.co.jp(右)は7番目です。1年ほど前は、ほとんど同じか楽天が上だったのですが、2015年の5月ぐらいからAmazonが逆転してきています。
Engagement(エンゲージメント)のデータを見ると、サイトの滞在時間が10分10秒、ページビューは約11ページ、BounceRate(離脱率)は33.78%です。滞在時間も長く、ページビュー数も2桁であることから、楽天内で商品を探している傾向が見えます。
一方のAmazonは、サイト滞在時間は8分、ページビューも9ページ、離脱率は27%となっています。離脱率が低いのは、Amazonで購入する意識が高いユーザーが来訪しているからだと判断できます。
国・地域
楽天(左)の決算発表では、グローバルEC(CBTクロスボーダートレード)の流通が伸びているとのことでした。SimilerWebでみると日本が94%、アメリカ、中国大陸がそれぞれ1%、ついで台湾、香港となっています。まだまだ日本が強いんだなと考えられます。
Amazon.co.jp(右)の集客地域は、日本が91%、中国大陸が多く3.7%、アメリカが1%、続いて台湾、韓国の順です。日本が強いのはもちろんですが、中国大陸からの流入も相当高いと見たほうがいいかと思います。
トラフィック
楽天(左)トラフィックのソース(アクセスの元)を見ると、ダイレクトが36%、リンクが27%、 サーチで訪問が30%、ソーシャルが1.54%、メールが4%、ディスプレイ広告が0.39%となっています。メールでの集客が全体の4%ですので、以前とはだいぶ変わってきた感じを受けます。ソーシャルはやっている割には、集客にあまり寄与していないようです。
Amazon.co.jpは、楽天と似ていますが、ダイレクトが40%を超えています。リンクが25%、サーチが28%、メール・ソーシャルはともに2%です。やはり、Amazonが好きなユーザーは、Amazonで購入すると読み解けます。
リファラーと離脱先
続いて、リファラーサイト(直前のサイト)と離脱先サイトです。楽天(左)のリファラーページは、やはり楽天グループからのアクセスが多く、価格.comからの集客が2番目になっています。離脱先サイトは、楽天グループへの離脱のほか、Facebookへも流れています
Amazon.co.jpは、価格.comが1位ですね。Amazon関係からのリファラーが少ないです。離脱先はAmazonの管理画面になっています。
キーワード
自然検索されたキーワードと、広告として買っているキーワードからの流入です。楽天(左)は、楽天系のキーワードが多くなっています。
Amazon.co.jp(右)は、Amazon系が多いですね。広告キーワードも、文字のゆらぎ対策が入っているのがおもしろいところです。
ソーシャルメディア
楽天(左)へのソーシャルからの流入は、Facebookが36%、Twitterが25%、YouTubeが14%です。昔から楽天は2chで話題になっていますので、約6%は妥当かなと思います。アメーバも3%あるのが特徴です。
Amazon.co.jp(右)では、Twitterが39%、Facebookが36%と、楽天の1・2位が入れ替わった形です。YouTubeほか、Pixiv、Redditが入っているのがおもしろいですね。
リタゲ
リターゲティング広告からの流入は、楽天(左)はGoogleDisplayとクリテオ、Amazon.co.jpは、AmazonのAdsystemが1位、GoogleDisplayが2位で、ほぼこの2つに絞られているようです。