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ECホットトピックス

EC-CUBE3をなぜ作ったのか。株式会社ロックオンが見る「ECの未来」


株式会社ロックオン が、2015年9月7日に「EC-CUBE Day 2015」を開催。2006年のリリース以来、最大のバージョンアップを行い、バージョン3となった「EC-CUBE」について、9年前の開発経緯から、バージョンアップの目的、今後の展開について、同社代表取締役社長の岩田進さんが講演した。

バージョン3になった今、改めて振り返るEC-CUBE開発秘話

 9年めを迎えた株式会社ロックオンの「EC-CUBE」。その原点は17年前、駆け出しのエンジニアだった岩田さんが、初めてLinuxに出会った1998年の秋に遡る。

 「ソフトウェアは大企業が大資本を投じて作るものだった時代に、フィンランドのいち学生が開発したソフトウェアが、多くの人々によってブラッシュアップされ、使用も配布も無料という衝撃。その圧倒的な世界観に魅せられました」

 その数年後、2001年に有限会社として設立した株式会社ロックオンでは、ECサイト構築の需要が高かったものの、海外製のものはカスタマイズを必要とし、実用に耐えないものが多かった。その後、ASPが台頭するものの、やはり柔軟性に欠ける。

 「そこでオープンソースで作れば、もっと簡単に顧客に合わせて調整でき、ASPに対しても独自性が出せる。工数もバグも抑えられるだろう。その思いのもと、2006年9月にリリースしたのが、EC-CUBEでした」

 「ECサイトに色を」をコンセプトに、開発型以上にカスタマイズを上げ、ASP型以上にコストメリットを出す。しかし、そこでネックとなったのが、オープンソースならではの課題だった。なにがあっても自己責任、すべて自分で解決しなければならない。これを解決することが、今に至るEC-CUBEの取り組みといっても過言ではないという。

 まずは、コミュニティサイトを開設するなど、開発コミュニティの整備を行い、レンタルサーバーの提供者との連携を目的とした「ホスティングパートナー制度」、カスタマイズできるパートナーとの連携を意図した「インテグレートパートナー制度」、そして、決済・物流・広告などの支援パートナーとして「アライアンスパートナー制度」を整備した。その後も、オーナーストアの開発や、公式決済モジュール、公式サーバーのリリースなど行い、ユーザーが安心して導入できる環境づくりへと邁進していった。

 そして2011年、「ECオープンソースから、ECオープンプラットフォームへ」と大きくブランドチェンジを行い、プラグインで自由にカスタマイズを行えるような形態へと進化させている。

 「ネットの売り場のみから集客・購入・物流まで、さらにリアルの領域をカバーする重要性を認識し、これまでの『ECサイトに色を』というコンセプトを見直し、『Eコマースに色を』と打ち出しました。この世界観を実現するためには、我々だけでなく、パートナーの皆さんの協力が必要。そこで、『EC-CUBE』をプラットフォーム化し、その上に集客や購入、物流、リアル領域などにプラグインとしてサービスをご提供いただきたいと呼びかけました」

 その結果、約3年で400以上ものプラグインが開発され、その内容も、帳票やWordpressとの連携、物流との連携、SNSにおける集客サービスなど実に様々。多彩なプラグインにより、「ECサイトからEコマース全体へ」というコンセプトが実現しつつあるという。

 このような施策を次々と行いながら「EC-CUBE」は9年間順調に成長し、ダウンロード数で170万、推定店舗数は3万近くになり、3,000社以上の事例を有する。現在の開発コミュニティは1万6,000ユニークユーザ、オーナーストアの会員で5万人、公式インテグレートパートナーは100社以上、そして7名のエバンジェリストが全国で活動を行っている。

 「柔軟なカスタマイズ性とリッチなインタフェイスを持つECサイト。その構築において開発工数を抑え、リーズナブルに提供する。そのために、オープンソースが持つ限界を仲間とともに乗り越えてきた。結果、名実共に国内No.1のECオープンソースと成り得たというわけです」(岩田さん)

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