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2025年2月4日(火)13:00~18:45

EC動向定点観測~物流編~

即日配送・送料無料をやめる勇気も必要?突然の物流サービス終了で混乱も どうなるEC業界の2025年

「Yahoo!ストア向け フルフィルメントサービス」突然の終了発表 EC業界の混乱をどう見たか

 こうした変化の中で、押さえておくべき注意点がある。今活用している物流サービスが、数ヵ月後も存在しているとは限らないということだ。物流サービスを提供している企業が、自社の知らない間に他社に買収されるケースも考えられる。すると、結果的に既存サービスの終了や大幅な内容変更、急な値上げが発生するだろう。

 理由は明かされていないが、たとえばヤマト運輸は2024年11月20日、Yahoo!ショッピングの出店者向けに提供している「Yahoo!ストア向け フルフィルメントサービス」を、2025年2月20日で終了すると発表した。それにともない、同社は新規申込を2024年11月19日で締め切っている。

「公式発表の前に、出店者には事前に告知されていたようです。とはいえ、余裕をもった告知ではなかったのでしょう。発表前には、SNS上で出店者らが不安の声を投稿していました。私の経験上、通常は物流会社の変更に最低でも半年は必要だと考える荷主、物流会社が多いです。そんな中、年末の繁忙期を含めた3ヵ月間で対応できる新たな委託先を探し、在庫やオペレーションを移管するのは、容易ではありません。

 特に、販売数があまりなく、委託する物量が少ない中小規模の企業だと、短期間で委託先を見つけづらいのが実状です。一方で、年間を通じて販売数・物量が多い、もしくは急激に事業拡大している企業が自社に合った物流会社を見つけても、体制を整える時間がない状態でミスなく入出庫をスタートできるのか、不安要素が残ります」

 今回の事態を「Yahoo!ショッピングに出店していないから問題ない」「自社で物流業務を対応しているから影響はない」と、他人事だと思ってはいないだろうか。事業環境の移り変わりが激しい今、何が起こるかはわからない。活用している物流サービスとその提供元の状況を定期的にチェックし、「数年先まで自社の成長に伴走してくれるサービスか」見極める力を養うのも重要だ。

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配送の速さ以外にも差別化要素はある 顧客満足度を上げる施策例

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この記事の著者

ECzine編集部 藤井有生(フジイユウキ)

1997年、香川県高松市生まれ。上智大学文学部新聞学科を卒業。人材会社でインハウスのPMをしながら映画記事の執筆なども経験し、2022年10月に翔泳社に入社。現在はウェブマガジン「ECzine」で編集を担当している。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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