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おさえておきたいEC・通販先進企業

音響機器・楽器のECで国内トップシェアを誇るサウンドハウスの取り組み

 音響機器・楽器のネット通販で確固たる地位を築いている株式会社サウンドハウスは、自社ブランドの展開をはじめ、地域貢献にも注力しています。今回は、同社の取り組みについて、事業内容やビジネスモデルと併せて解説します。

 株式会社サウンドハウスは、音響機器・楽器のネット通販で国内トップシェアを誇る企業です。輸入代理店の役割に加え、自社ブランドの展開も行っています。また、音楽事業だけでなく、地域社会への貢献にも力を入れています。

 この記事では、同社の事業内容やビジネスモデル、事業の強み、最近の取り組みについて解説します。

株式会社サウンドハウスの企業情報・事業内容の概要

 まずは、株式会社サウンドハウスの基本的な企業情報を確認しておきましょう。

株式会社サウンドハウスの企業情報

 株式会社サウンドハウスの基本的な企業情報は、次の表のとおりです。

社名 株式会社サウンドハウス
本社所在地 千葉県成田市新泉14-3
設立年 1994年
代表者名 代表取締役 鎌田知泰
株式公開 未上場
資本金 4億8,000万円
おもなグループ会社
  • 株式会社ハウスホールディングス
  • 株式会社フィットネスハウス
  • 株式会社プレスハウス

株式会社サウンドハウスの事業内容

 株式会社サウンドハウスの事業内容は、業務用音響機器や楽器、照明機器の輸入・販売です。オンラインでの事業展開に特化し、国内最大規模のネット通販ショップを運営しています。

 サウンドハウスのモットーは、どこよりも安く、早く、より良い商品を消費者に提供することです。そして、商品を提供した後の相談対応やサポート対応も手厚く実施しています。

 また、メーカー商品の供給だけでなく、以下のような自社ブランドの展開も行っています。

  • CLASSIC PRO
  • PLAYTECH(旧Zenn)
  • STAGE EVOLUTION

 自社ブランドとして楽器やスピーカー、アンプ、マイク、照明、音響機器のラック、管楽器などのさまざまな商品を販売することで、より一層の商品ラインナップ強化を図っているといえるでしょう。

株式会社サウンドハウスの沿革

 次の表では、株式会社サウンドハウスのおもな沿革をまとめています。

年月 沿革
1993年2月 音響機器通信販売ショップ「サウンドハウス」スタート
1994年2月 株式会社サウンドハウス設立
1995年3月 自社ブランド「CLASSIC PRO」の商品販売開始
1996年3月 アメリカの楽器・音響メーカー最大手PEAVEY社と業務提携
1999年1月 現在のWeb通販の先駆けとなるホームページ開設
2000年4月 総合カタログ「HOT MENU」創刊
2002年7月 アコースティック楽器を扱う自社ブランド「ZENN」リリース
2009年5月 PCIDSS(クレジットカード業界のセキュリティ基準)取得
2011年12月 年商100億円突破
2013年8月 首都圏で当日配達サービス開始
2014年4月 徳島県にコールセンター開設
2015年4月 LINE公式アカウント取得
2015年5月 送料無料サービス開始
2015年8月 クレジットカード決済開始
2016年2月 Sポイントサービススタート
2016年4月 PLAYTECHの管楽器シリーズ販売開始
2016年7月 新検索エンジンを導入しWebの高速化を実現
2018年1月 「サウンドハウス アプリ」リリース
2018年6月 福岡県にコールセンター開設
2019年1月 ZENNブランドをPLAYTECHブランドに統一
2020年12月 年商200億円突破
2021年8月 TikTok公式アカウント開設
2022年3月 旧女川中学校(宮城県)校舎取得
2022年8月 女川にショールーム開設
2022年8月 一般財団法人サウンドハウスこどものみらい財団設立

 サウンドハウスは、1993年2月に音響機器の通信販売を開始したことが起源です。そのあと、米国AUDIX社やCREST社などの輸入代理店として、オンライン事業で成長を遂げていきました。

 1995年3月には自社ブランド「CLASSIC PRO」の商品を販売開始し、輸入代理店としてだけでなく、自社ブランドの展開も図っていることが特徴的です。輸入代理店と自社ブランド展開の2つの軸で事業成長を続け、2011年12月には年商100億円を突破しました。

 その後も当日配達サービスや送料無料サービス、クレジットカード決済サービス、ポイントサービスなど、さまざまなサービスを次々と導入しています。商品をより安く、より早く、より便利に消費者に提供するために企業努力を重ねているといえるでしょう。

 また、LINE公式アカウントやTikTok公式アカウントなど、SNSアカウントを開設することで、顧客との接点づくりにも力を入れています。

株式会社サウンドハウスの強みや特徴

 続いて、株式会社サウンドハウスの強みや特徴を解説します。

株式会社サウンドハウスのビジネスモデル

 株式会社サウンドハウスのビジネスモデルとしての大きな特徴は、音響機器・楽器・照明機材のECサイトとして、国内最大規模の地位を確立している点です。また音響機器や楽器、照明機材の消費者向け通信販売と、同業者向けの卸売事業の統合も進めています。

 そのほか前出の自社ブランド品も展開するなど、「より良い商品を、より安く」をモットーに包括的なサービス展開を行っています。

株式会社サウンドハウスの事業の強み

 株式会社サウンドハウスの事業の強みとしては、まず音響機器・楽器・照明機材のネット通販事業で国内トップのシェアを獲得していることが挙げられます。

 また、多種多様な商品の取り扱いや展開だけでなく、首都圏即日配達など、配送サービスにも力を入れている点も強みです。2013年には四国に西日本倉庫として大型ロジスティック・センターを設立するなど、先述のビジネスモデルとグローバルなマーケティング手法を駆使して、顧客満足追求に努めています。

株式会社サウンドハウスの最近の取り組み

 ここでは、株式会社サウンドハウスの最近の取り組みをいくつか紹介していきます。

TikTokでの発信を開始

 株式会社サウンドハウスは2021年8月、LINEやTwitter、Instagram、YouTube、FacebookなどのSNSに加えて、TikTokでの配信も開始しました。取扱商品の使用動画や従業員の歌ってみた動画、サウンドハウスの裏側といったさまざまなコンテンツを配信しています。

お気に入りリストに新機能を追加

 2021年11月、株式会社サウンドハウスは自社ECサイトのお気に入りリストに以下の機能を追加しました。

  • リストの新規作成機能
  • 新規作成したリストの共有機能
  • リストを共有してギフトを贈る機能

 これにより、ショッピング時のメモや好きな商品のリスト化、欲しい商品を集めたリストの公開など、リストの用途が拡大されました。

オリジナルブランドを値下げ

 株式会社サウンドハウスは、2021年4月より、サウンドハウスのオリジナルブランド(CLASSIC PRO、PLAYTECH、STAGE EVOLUTION)の値下げを実施しました。具体的には、これまで税抜価格としていた価格を税込価格とすることで、実質約9%の値下げとなっています。

株式会社サウンドハウスの気になるトピックス

 そのほか、株式会社サウンドハウスの気になるトピックスを取り上げていきます。

2023年2月13日:ペイディ6回あと払いスタート

 株式会社サウンドハウスは、ペイディ3回あと払いに加えて、6回あと払いを期間限定で利用できるようにした。期間中にペイディ決済を利用することで、分割手数料無料で3回または6回に分けて利用金額を支払うことが可能になる。

2022年3月25日:宮城県女川町の旧女川中学校の土地と建物を買収

 株式会社サウンドハウスは、宮城県女川町の旧女川中学校の土地と建物を買収した。倉庫やコールセンターとして運用する計画で、音楽を通した地域活性化にも力を入れる方針。

2021年2月1日:サウンドハウス公式アプリ新バージョンをリリース

 株式会社サウンドハウスは、サウンドハウス公式アプリの新バージョンをリリースした。普段の買い物だけでなく、スタッフブログや新製品情報の閲覧、最大1万ポイントが当たるくじ引きの利用などができるようになった。

2018年11月12日:音楽に関する記事を寄稿するライターを募集

 株式会社サウンドハウスは、音楽に関する記事を寄稿するライターの募集を開始。楽器、音響・照明機材に関する専門的な内容や、ライブ・イベントのレポートやアーティストの話題、サウンドハウス商品のレビューなど、音楽に関するテーマを幅広く募集している。

2017年8月9日:Sound House × TuneCore Japan「音魂ぐらんぷり」開催~未来の音楽シーンを創るのは君だ~

 株式会社サウンドハウスは、最大級の音楽配信アグリゲーターTuneCore Japanとともに、未来のアーティストを応援する「音魂(おとだま)ぐらんぷり」のオーディションを開催した。

まとめ

 株式会社サウンドハウスは、音響機器・楽器のネット通販で国内トップシェアを誇る企業です。どこよりも安く、早く、より良い商品を消費者に提供することをモットーとし、輸入代理店としてだけでなく、自社ブランドも豊富に展開していることが特徴的です。

 さらに、地方の学校跡地を買い取り活用するなど、サウンドハウスは地域社会への貢献にも積極的に努めている企業であるといえるでしょう。

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この記事の著者

EC研究所(イーシーケンキュウジョ)

ECについての情報を調べ、まとめてお届けします。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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