「一歩踏み込んで掴むオンライン海外市場」の連載では、これまで海外ユーザーによるニーズの掴みかたや認知拡大の方法、顧客・ユーザーのインサイトやコミュニティを把握する点に軸足を置き、STEP1~3に分けて海外市場や越境EC進出のファーストステップを解説しました。
Shopifyの利用者拡大などにより、自社で越境販売可能なECサイトを容易に開設できる環境はますます広がっていますが、現場の運用に目を向けると、未経験の状態で海外対応に挑戦する方も増えているのが実情ではないでしょうか。
tensoが所属するBEENOSグループには、日本のEC黎明期から20年近く越境ECに取り組んできた知見があります。ファーストステップからさらに踏み込み、越境ECを運用する上でポイントとなる「決済」「配送」「カスタマーサポート」について、購入サポートサービス「Buyee」の配送や決済手段、サイト機能の追加など運用面を主導してきた西尾が解説します。今回は「決済」についてです。
越境EC利用のハードルとなり得る決済 不安はどう解消できる?
国内外を問わず、ユーザーがオンラインで買い物をする際に多少なりとも不安をともなうのが決済です。加えて、海外ユーザーの多くは日本語が読めないため、日本語表記のサイトの信用性が判別できず、購入に踏み切れないといったことも考えられます。
オンラインである、かつ国境をまたいだ購入という点で、海外ユーザーに対しては「安心感のある決済手段の提供」がサイトの信頼性を高める大きな要素となります。いかに安心して利用できる決済方法を導入するかが、ユーザビリティの観点からも重要です。
では、日本のEC事業者は海外ユーザー向け決済の導入にあたり、どのような点に気をつければ良いのでしょうか。事例を交えながら解説していきます。