「ビッグ」データがない、後発・中小ショップの分析とは
前回の終わりに、ECにおける顧客の現状を分析する方法を紹介しました。
昨今、ビッグデータが騒がれるようになってから、データ解析・統計学的分析が非常に注目を集めています。しかしながらデータ分析の威力は、標本数(データ数)が大きいものでないと、あまり信憑性を帯びません。
必然的に、EC事業を長くやってきた店舗や大規模店舗が優位になると言えます。後発店舗もなるべく早い段階からデータを取得できるような設計を行うべきですが、データ量で大企業と同じ土俵で戦うことは、数年先になっても難しいでしょう。
ではどうしたらいいのか。後発・中小店舗は、顧客1人ひとりに目を向けていくことが非常に重要になります。地道な作業ですが、店舗に知名度・信頼性が薄い段階から購入してくれた顧客は店舗にとってはこの上ない宝物です。
そうした顧客との付き合いを密にしていくことが、後発・中小店舗がより顧客に選ばれていく理由を形成していくのです。
それではさっそく、顧客ニーズを探りだす方法を見ていきましょう。
ECを始める・新商品を開発する際の顧客ニーズを探りだす
仮に、あなたが女性向けにダイエットや骨盤矯正など機能性下着を販売するメーカーだと仮定します。これからECを始める、また新商品を開発する際には、顧客ニーズを探る必要がありますよね。
そのためには、ライバルの下着ショップについて分析するだけでは不十分です。顧客ターゲットとなりうる層が、現在どのような方法で、ダイエットや骨盤矯正の取り組みをしているのかを知っておく必要があります。
たとえば、以下のような取り組みがあるでしょう。
- エステやサロンでのダイエット、骨盤矯正
- サプリメントなどの使用
- ノウハウ本などによる自己努力やエクササイズ
- 同様に下着などによる補正
- パーソナルコーチをつけたレッスン
こういった手法に、実際に取り組んでいる女性ユーザーを観察・調査する必要があります。