今回CRITEOが発表したレポートは、日本を含む全世界80 カ国以上の5,000 を超える小売業者からのブラウジングと購買データを分析したものである。その結果、今日の買い物客はすべてのブラウジング環境で活発にショッピングをしていることが明らかになった。
概要は下記の通り。
モバイルの成長
日本の2018 年第1 四半期におけるEC サイトのスマートフォンおよびタブレットによる売上は、前年同期比で4%増加し、55%を占めた。また、前年同期比の各デバイスの売上では、スマートフォンが+9%、タブレットが+3%、PC が-9%の結果となった。
また上記売上のうち、業界別モバイル売上シェア(アプリを除く)は、健康・美容が69%で最も高く、このほかファッション・ラグジュアリーが63%、家庭用品が56%、量販店が57%、スポーツ製品が42%であった。
アプリがもたらすチャンス
日本と韓国からなる北東アジア地域では、商品を購入するためのスマートフォンアプリを提供している小売事業者がモバイルデバイスにおけるEC 取引をリードしており、全体の66%を占めている。
また北東アジア地域での「E コマース取引における各環境の比率」は、モバイル版ウェブ が26%、アプリ内が50%、PCが24%と、モバイルを通じた取引が全体の約8割を占めることが明らかになった。また、アプリ内の決済は世界的に見ても成長しており、「モバイルEコマース取引におけるアプリ内取引の比率」は、全世界で前年比で22%上昇し、44%となった。
オムニチャネル関連
オフラインとオンラインのデータを統合できる小売業者は、そうでない業者と比べて4倍以上の売上データを効果的に活用でき、マーケティング活動を最適化できる。
また、全世界におけるオムニチャネルの消費者の割合は全体のわずか7%に過ぎないにも関わらず、売上全体の27%を生み出している。一方で、オンラインのみの消費者の割合は全体の44%を占めるものの、売上全体の24%を生み出すにとどまった。オフラインのみの消費者の割合は全体の49%を占め、売上全体の49%を生み出している。