デジタルガレージの子会社で、決済事業を手がけるベリトランスは、同社が提供している総合決済ソリューションを現行の「VeriTrans3G」から「VeriTrans4G」に刷新し、2017年2月20日より提供を開始することを発表した。
「VeriTrans4G」は、多彩な決済手段や、最高水準のセキュリティと柔軟な拡張性・信頼性を併せ持つシステムなど「VeriTrans3G」の高機能を継承しつつ、EC事業者がカード情報のやり取りに介在しない「クレジットカード情報の非保持非通過化」、「ECでの不正使用防止対策」に完全準拠した次世代型総合決済ソリューション。
今回のVeriTrans4Gへの移行にともない、決済システムと完全自動連係を実現した業界初の「不正検知サービスラインナップ」と、カード情報の非保持非通過化とシステムモジュールの利便性を担保するモジュール型トークン決済「MDKトークン」の提供を開始する。
不正検知サービスラインナップの概要
ラインナップのうち、「aegis」「CAFIS Brain」「ACI ReD SHIELD」の3サービスは「VeriTrans4G」に標準実装し、決済システムとの完全自動連係を実現した。これにより、「VeriTrans4G」のユーザーは、利用サービスを選択し申し込むだけで、取り引き情報が不正検知サービスに自動連係され、判定結果が決済処理結果と同時に通知される。そのため、手軽に不正検知サービスを導入することができる。
また、3サービスともに世界で収集される取引情報を集約した最新の不正判別ルール・検知エンジンを備えており、取引情報にて送信される、住所・メールアドレスなど複数の情報を元に的確に不正注文を見分けることが可能。さらに判定の主要情報となるクレジットカード情報はベリトランスが保持し不正検知エンジンと連携するため、より高精度な不正判定を行う。
運用時の課題となる取引情報の目視確認による業務負荷についても、判定結果が電文通知に加え決済管理画面にも表示されるため、決済処理・不正判定の一元管理ができ、業務コストの削減が期待できる。
モジュール型トークン決済「MDKトークン」の概要
「MDKトークン」は、購入者が入力するカード情報を別の文字列(トークン)に置き換え安全に決済完了する「トークン決済(Javascript型決済)」と、複数の決済方法を一括管理・処理できるモジュールの特長を併せ持つ、カード情報非通過型決済。ベリトランスでは、カード決済の接続方式としてモジュール型(MDK)、トークン型(Direct)、リンク型の3種類を提供していたが、従来のモジュール型では事業者様環境をカード情報が通過し決済処理が行われていた。
今回提供する「MDKトークン」では、ベリトランスに直接カード情報を送信し返戻されたトークンを元にモジュールにて決済処理を実施するため、事業者様での運用を大幅に変更することなく、事業者様サイトのカード決済画面にて安全に決済を完了できる。
同社では今後、「VeriTrans4G」の機能拡張として、2017年春に、進化した「リンク決済」、操作性と多様な機能を兼ね備えた決済管理画面などの提供を予定している。また、今回の「VeriTrans4G」へのバージョンアップにて取引情報に設定する項目(パラメータ)を拡張しており、長期的にはこれらの取得情報を活用したマーケティング機能の企画・展開も検討していくという。