成長するスマホ広告市場
CyberZは、シード・プランニングの調査機関であるデジタルインファクトと共同で、スマートフォン広告市場動向調査を行った。2015年のスマートフォン広告市場規模は、3,717億円。前年比123.6%と順調に成長した。
広告商品別にみると、検索連動型広告が1,380億円(前年比115.0%)、ディスプレイ広告は2,225億円(前年比135.0%)、成果報酬型広告が112億円(前年比70.0%)となった。
ディスプレイと動画は「ソーシャル」が牽引
ディスプレイ広告は、ソーシャルメディア向け広告商品が充実し、動画広告やインフィード広告など、スマートフォンの特性を活かした広告商品が新しい広告主層を開拓。前年に引き続き高水準の成長率となった。
動画広告はスマートフォンにおけるユーザーの動画視聴が定着し、スマートフォンならではの表現が可能な広告商品が数多く台頭。ソーシャルメディアにおける動画を活用したプロモーションの活性化などにより、2015年は昨年対比272%成長と需要が大きく拡大した(サイバーエージェント調べによる2015年10月発表データ)。
リエンゲージメントを目的とする出稿需要が顕在化
ゲームアプリやEコマースサービス運営者などの広告主は、これまで新規ユーザーの獲得を目的にスマートフォン広告を活用してきたが、新規ユーザーによる需要が一巡し、現在は既存ユーザーといかに関係性を深め、収益を高めていくかということへの関心が高まりつつある。
スマートフォン広告技術の伸展により、新しいユーザー導線を確保し、広告主が求めるユーザーとのコミュニケーションが可能となる広告手法も登場し、大手事業者を中心にリエンゲージメントディスプレイ広告商品の提供が開始され、広告主への提案を進めている。
これらを背景に、リエンゲージメントディスプレイ広告需要は2016年に急速な市場形成が進み、69億円に達することが予想される。今後も、アプリプロモーション需要の継続的な拡大に合わせて、リエンゲージメント広告商品の拡充が進み、アプリプロモーション手法として定着、2020年の市場規模は350億円に達することが予想される。