矢野経済研究所の「2015年版 食品の通信販売市場」によると、2014年度の食品通販市場規模は小売金額ベースで、前年度比104.8%の3兆1772億円と拡大の見込み。ここ数年の傾向として、インターネット通販を中心とする大手ショッピングサイトが大きく拡大しており、従来、この市場で最も構成比の高い生協に迫る規模となっている。
食品通販市場の拡大を背景に、食品メーカーのダイレクト販売(直販)における参入企業が増加の一途をたどっており、大手ショッピングサイトにおける食品取扱い強化の影響を受けてはいるものの、食品通販市場全体は拡大基調にある。
矢野経済研究所の予測によると、食品通販市場規模は今後も3~4%程度の伸長率で推移し、2019年度には2014年度比118.2%の3兆7539億円(小売金額ベース)に拡大。特に、ショッピングサイトにおける食品強化の流れはしばらく継続すると見られ、2014年度前後には、生協とショッピングサイトの構成比が逆転する可能性もあるとしている。
【調査概要】
1.調査期間:2015年6月~8月
2.調査対象:通信販売事業者、食品関連企業、生協、食品小売事業者、食品卸等
3.調査方法:当社専門研究員によるアンケート調査、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用
◎本調査における食品通販市場とは、[1]ショッピングサイト(カタログ通販含む)、[2]生協、[3]自然派食品宅配、[4]ネットスーパー、[5]コンビニ宅配、[6]食品メーカーによるダイレクト販売(直販)を対象とする。製品(商品)については生鮮3品(水産、畜産、野菜・果物)、米、飲料(ミネラルウォーターは含み、宅配水は含まない)、酒類、菓子類、健康食品、その他加工食品を対象とし、日用雑貨等を含まないものとする。