セブン&アイ・ホールディングスが、2025年2月期第2四半期(中間期)の決算を公開した。併せて、2024年7月11日に公表された2025年2月期第2四半期(中間期)連結業績予想との差異についても発表。営業収益は予想より4,295億3,400万円の増益となった一方で、営業利益は350億300万円の減益となった。
差異の発生要因には、海外コンビニエンスストア事業の客数が想定を下回ったこと、イトーヨーカドーネットスーパーの事業撤退により関係会社事業関連損失を計上したことが挙げられている。
そのほか、国内事業における今後の戦略(一部抜粋)は次のとおり。
「うれしい値!宣言」による価格戦略
コンビニエンスストア事業では「うれしい値!宣言」として、オリジナルフレッシュフードやセブンプレミアムの商品を比較的低価格で販売する取り組みを進めている。価格帯のバリエーションを最適化し、顧客ニーズに対応する考え。同企画の販促活動により、対象商品の購入率は2024年9月に前月比2.5%増加。価格感度が高いと考えられる20代で購入率が伸びている。
ポイント施策やイベントによるリピートの促進
同じくコンビニエンスストア事業において、2024年10月15日から三井住友カードと、11月1日からはセブンカードと連携したポイント還元施策が実施される予定となっている。また、地域性や季節性などのテーマを明確化した大規模イベントの継続的な開催を2024年10月より予定しており、セブン&アイ・ホールディングスはこれらの施策から顧客層の拡大と来店頻度の向上につなげるとしている。
「7NOW」のサービス範囲を拡大
今後「セブン-イレブン」の宅配サービス「7NOW」に専用商品が導入される。また、同サービスは対応店舗を2025年2月までに全国へ拡大する予定。利用者数を増やすことで、2025年の年間売上を1,000億円まで伸ばすとしている。
スーパーストア事業の成長加速
セブン&アイ・ホールディングスは、中間持株会社としてヨーク・ホールディングスを新設し、スーパーストア事業の自律的な成長を実現する方針を示している。2025年度のEBITDA計画として約1,000億円の必達を目指す。