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ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

ECzineニュース

オラクル、新しい生成AI機能の追加を発表 競争力強化・生産性向上・事業コスト削減などを支援

 オラクルは、「Oracle Fusion Cloud Applications Suite」に組み込まれる新しい生成AI機能を発表した。財務、サプライチェーン、人事、営業、マーケティング、サービス分野の生成AI機能が含まれる。なお、「Oracle Guided Journeys」の拡張フレームワークの強化も含まれている。

 オラクルは「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」を基盤に、高度なAI機能を活用し、「Oracle Fusion Applications」内に50以上の生成AIのユースケースを組み込んだ。ユースケースは、顧客の企業データ、プライバシー、およびセキュリティを保護するよう設計されている。

 「OCI Generative AI Service」では、顧客データが大規模言語モデル(LLM)プロバイダーと共有されたり、他の顧客に公開されたりすることはないとのこと。また、自社のデータでトレーニングされたカスタム・モデルを使用できるのは、その顧客のみとなっている。

 機密情報をさらに保護するため、Oracle Fusion Applicationsワークフローにロールベースのセキュリティが直接組み込まれている。このワークフローでは、エンドユーザーが表示できるコンテンツのみが推奨される。

 新たに搭載される生成AI機能の主な特徴は次のとおり(一部抜粋)。

Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning(ERP)

インサイト・ナラティブ

 パターン認識に基づいて、異常、差異、バイアスを特定するのに役立つ。オラクルの「Intelligent Performance Management(IPM)Insight」は、関連する一つのインサイト、または複数のインサイトに基づいて、AIが生成するナラティブを提供。組織はコンテキストと実用的な説明を得られる。

ナラティブ・レポート

 財務担当者がビジネスに影響を与える差異や傾向を説明するのに役立つ。生成AIを活用したナラティブ・レポートを活用し、財務および業務部門がコンテキストを考慮しながら連携。これにより、生産性を向上させるとともに、正確なレポートを効率的に作成できる。

予測の説明

 財務担当者が、予測モデルによって生成された予測や、予測につながる主な要因を説明するための、文脈に沿った解説を生成するのに役立つ。生成AIを活用した説明により、組織は予測モデルの仕組みを理解し、予測結果に対する信頼を構築。予測モデルの幅広い採用の実現につながる。

プロジェクト・プログラム・ステータス要約の生成

 プログラム・マネージャーが、プロジェクトおよびプロジェクトに含まれるプログラムの詳細をまとめた経営陣向けの要約レポートを生成するのに役立つ。生成AIの活用により、組織は重要なインサイトや外れ値を明らかにできる。レポートの準備に費やす時間を短縮することで、プロジェクトの透明性向上につながる。

プロジェクト計画および提案の生成

 プロジェクト・マネージャーが、商談の詳細、過去の類似プロジェクトおよびベストプラクティスに基づいて、適切なプロジェクト・プランを生成するのに役立つ。生成AIが計画や提案に含める重要なポイントや草案を提供することで、組織は計画策定に必要な時間を短縮し、業務効率の向上につながる。

Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing(SCM)

製品説明の生成

 SEOキーワードを強調する標準化された製品説明を、生成可能にする。「Oracle Product Lifecycle Management」の生成AIサポートにより、製品説明作成にかかる時間を短縮。また、エラーを減らし、製品説明の全体的な品質やカスタマー・エンゲージメントを高め、売上の向上をサポートする。

サプライヤーの推奨

 調達担当者が、サプライヤーを迅速かつ効率的に追加できるようサポートする。「Oracle Procurement」に組み込まれた生成AIを活用したサプライヤーの推奨により、組織は製品説明や購入カテゴリーなどの情報を参照してサプライヤーを特定できる。これにより、調達効率の向上、コストの削減、サプライヤー・リスクの低減などを実現する。

ネゴシエーションの要約

 調達担当者が特定のネゴシエーション(ソーシング)に特化したカバー・ページ要約を迅速に生成可能にする。Oracle Procurementに組み込まれた生成AIのオーサリング支援により、組織はサプライヤーの成果を最大化しながらネゴシエーションを推進できる。コスト削減とともに、リスクの軽減を図ることできる。

Oracle Fusion Cloud Customer Experience(CX)

サービスWebチャット要約

 ユーザーとコールセンター担当者のチャットでのコミュニケーションを要約する。要約は応対履歴として保存でき、エージェントの業務負荷軽減に役立つ。生成AIが「Oracle Service」内のチャットを要約。これにより、組織は進行中の問題を正確に追跡し、サービス担当者の手作業を減らして、顧客と従業員のエクスペリエンスを向上できる。

営業用コンテンツのオーサリング支援

 成約に至った商談とアカウントの情報から顧客事例を生成。生成した事例を類似した顧客に向けたマーケティングや営業コンテンツとして利用することで、営業担当者の生産性を向上する。生成AIは「Oracle Sales」の情報からサポート・コンテンツを生成し、新しい取引の成立をサポートする。

マーケティング販促資料のオーサリング支援と推奨

 件名候補やメール、ランディング・ページを生成し、マーケティング担当者の生産性向上を支援する。「Oracle Marketing」を利用するマーケティング担当者のアセット開発をサポート。これにより、組織はマーケティング・キャンペーンのスピードと適合性を向上し、パフォーマンスを最適化できる。

Oracle Guided Journeysによる生成AIの拡張性

 Oracle Guided Journeysは「Oracle Cloud HCM」および「Oracle Cloud SCM」の顧客・パートナーが、既存のOracle Fusion Applicationsの機能を補完する独自の生成AI機能を追加できるよう、拡張フレームワークを提供する。これらの追加機能はシームレスに統合可能。このフレームワークの一環として、組織は独自の業界ニーズや競争優位性をサポートするために、希望のLLMプロバイダーを選択できる。

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ECzine編集部(イーシージンヘンシュウブ)

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