西日本鉄道(以下、西鉄)と、日立製作所(以下、日立)は、デジタル技術を活用することで企業の手軽なテナント出店をサポートし、消費者の快適な購買体験を実現するデジタルポップアップストアサービスのプレ運用を、福岡県の雑貨館インキューブ天神店で2023年12月1日から2024年1月14日までの45日間、ソラリアプラザで2024年1月17日から3月31日までの75日間実施する。
具体的には、生成AIを活用し、質問に回答するだけで消費者に合うオススメの商品を案内してくれるAIアバターや、人感センサーと連動し、手に取った商品の詳細をサイネージにて自動で紹介可能なスマート商品棚など、複数の先進技術を活用したデジタルポップアップストアサービスを提供する。
これにより、初期投資や距離的な問題、スタッフの確保が難しいことなどを理由にテナント出店を諦めていた企業は、常駐スタッフなしで様々な場所へ手軽に出店できるようになる。また、消費者に向けては多言語での商品紹介やAIアバターの接客による商品選びのサポートなど、快適で新しい購買体験の提供が可能になる。
西鉄は、消費者に様々なテナントの買い物を楽しんでもらえるよう、福岡に店舗がない企業やECのみで運営を行っている企業など、幅広く誘致を行いたいという思いから、テナントの負担軽減につながる新たな出店形態を検討。2022年からDXを活用した複数の実証実験を日立と実施してきた。今回、これらの実証結果をふまえ、さらなるスタッフの省力化とデジタル技術を活用した顧客満足度の高い接客サービスの実現を目指すとしている。
両社の役割とねらい
- 西鉄:新たな出店形態の導入によるテナント誘致、消費者に対する新たな購買体験の場の提供
- 日立:デジタル技術を活用した顧客体験の設計、デジタルポップアップストアサービスの構成ソリューションの提供
今後両社では、同サービスに出店したテナントの売上やテナント側の省力化効果、顧客評価などを踏まえ、サービス改善を行うとともに、生体認証を活用した決済の導入など、消費者・テナント双方にとって満足度の高いデジタルポップアップストアサービスを目指すという。