大丸松坂屋百貨店やパルコを傘下に持つJ.フロントリテイリングは、イグニション・ポイントベンチャーパートナーズと共同で運営する「JFR MIRAI CREATORS Fund」を通じて、SNS統合サービスやSNSマーケティングサービスの開発と運営を行うTieUpsに出資したことを発表した。
また、出資にともないJ.フロントリテイリングとTieUpsは、業務提携契約を締結。今回の出資および提携により、企業とファンをつなぐ新たなコミュニティを運営する取り組みを進める。
J.フロントリテイリンググループは全国主要都市に大丸・松坂屋・パルコを展開し、培ってきた商業プロデュース力、顧客基盤、取引先・クリエイターなどのパートナーと従業員を強みとして、提供価値の拡大に取り組んでいる。コロナ禍を経て、デジタルテクノロジーの急速な進展と、社会や生活者の価値観の変化が加速するなかで、消費者に新しい価値を提供するためには、「コンテンツを発掘し育成する力」と、そのコンテンツを通して体験価値を共有する「コミュニティをつくり、運営する力」を強化することが重要だとしている。
TieUpsは、プロフィール作成ツール「lit.link」(リットリンク)、コミュニティSNS「WeClip」(ウィークリップ)を開発・運営している。スマートフォンだけで複数のSNSアカウントをまとめた自分だけのプロフィールサイトを作成できる「lit.link」は、2年あまりでZ世代を中心に190万ユーザーを突破。コミュニティSNS「WeClip」では、共通の趣味や目的があるユーザーを集めて交流ができ、ファンがファンを育てるFRM(Fan Relationship Management)の実践につながる機能を提供するなど、コミュニティに関連する分野で実績と知見を有している。
J.フロント リテイリンググループは、TieUpsと出資をともなう強固なパートナーシップを築くことが、同社の求めるリソースの強化に資するものと考え、今回の出資に至ったとのこと。
今回の出資および提携により、企業とファンをつなぐ新たなコミュニティを運営する取り組みを推進。グループの大丸松坂屋百貨店では、従業員のコミュニティ活性化を目的としたプロジェクトで活用を始めているという。