総合食品卸売業の日本アクセスは、富士通が開発したSaaS型AIサービス「Fujitsu買掛照合AIサービス」を取引メーカーとの買掛照合業務の効率化を目的に導入。2023年4月より運用を開始した。
両社で数ヵ月間実施したトライアルにおいて買掛照合業務に従事するスタッフ稼働時間の削減効果が確認できたことから、2025年までに年間で約1万2,000時間の削減を目指し、このたび、運用開始に至った。
日本アクセスは、持続可能な社会の実現に向け、AI技術の開発を先駆的に推進している富士通との協働により、今後もAI技術の活用により人手不足などの業界共通課題の解決など、さらなるDX化を推進していくという。
「Fujitsu買掛照合AIサービス」の特徴
経理業務では、食品メーカーなどの取引先への請求データと自社台帳データの突き合わせを行い、会計帳簿に記載された買掛金の消込作業がある。
同サービスでは、AIが過去の照合実績をもとに商品名や届け先名などを学習し、明細単位での各社請求データと自社台帳データの照合を行い、さらに照合された明細に対しては、一致するデータのパターンによって照合結果の正確性を示す消込確度を提示する。消込確度の高い明細に対しては“確度A”、消込確度の低い明細に対しては“確度E”といった重み付けをすることにより消込確度の高い明細は手作業での照合を簡素化、確度の低い明細はより重点的に確認を行うといった、手作業による再照合の効率化が可能となる。また、照合ミスなどのヒューマンエラー削減にもつながり、スタッフの心理的負担の軽減にもつながるという。