大日本印刷(以下、DNP)は、ゲームやメタバースなどで流通するデジタルアイテムを提供するサービス事業者向けに、デジタルアイテムと同一のリアル商品をワンストップで販売可能なECサービスを開始した。
同サービスは、KONNEKT INTERNATIONALが提供する、アパレルブランドやグッズのECサイトに付加できるオンデマンド生産システム「KONNEKTED」を採用。ウェブサイトのユーザーインターフェース(UI)をカスタマイズする機能や、注文に応じてリアルなアイテムをデジタルデータから製造するオンデマンド製造機能を提供する。
次世代の分散型インターネットとして注目されるWeb3における、バーチャル空間・メタバース上での経済活動のひとつとして、アニメ・マンガ・ゲームなどの知的財産(IP:Intellectual Property)を活用したデジタルアイテムの需要が高まっている。これらのニーズに加えて同社は、デジタルアイテムの権利を保有する生活者がその権利をさらに活かすため、デジタルだけでなくリアルに手に取れるアイテムにも高い意欲を示していくと予測している。
こうした市場に対して今回、自社で運営中のキャラクターグッズ販売サイト「DNP XR MALL」に、「KONNEKTED」のカスタムUI機能と、オンデマンド製造機能を追加。この新機能をアニメ・マンガ・ゲームなどのコンテンツホルダーらに提供して、新しいリアルアイテムの販売につなげるとともに、デジタルアイテム自体の価値も向上させて、ファンの満足度向上とIPの価値向上を狙う。
同取り組みの第1弾として、タカラトミーアーツが提供するアミューズメントゲーム「ワッチャプリマジ!」と連携し、「マイキャラグッズショップ」というサービスとして、ユーザーのアバターである「マイキャラ」と連動したカスタマイズグッズの販売を開始。ユーザーが店頭のゲーム筐体でプリマジプロフカード(ゲームデータのセーブカード)にプリントする「マイキャラ」の見た目を任意のポーズやコーデで更新すると、そのデータがタカラトミーアーツの提供するWebサイト「マイキャラルーム」と連携してグッズデザインに反映され、「マイキャラ」がデザインされた多様なグッズとして購入可能に。また、「DNP XR MALL」のUI上で、背景画像などをカスタマイズすることが可能で、自分だけのマイキャラグッズを購入することができる。
同社は今後、さまざまなメタバースサービスやソーシャルゲーム、NFTマーケットプレイスなどとの連携を強化し、XRコミュニケーション事業におけるリアルとデジタルのアイテム販売の幅を広げていく考え。