ファッションエンターテインメントカンパニーを目指すTSIホールディングスは、インターネット上に構築される3次元仮想空間「メタバース」の分野において、アリババグループのデジタルテクノロジーとインテリジェンスの中枢であるアリババクラウドとゲーム開発スタジオ JP GAMESとの三社で技術提携、共同プロジェクトを開始することを発表した。
今後、TSIホールディングスはアリババクラウドが有する最新技術とJP GAMESのメタバース空間構築技術を活用し、デジタルワールドにて消費者に新たなブランド体験を提供し、デジタルとリアルが融合する新たなものづくりの仕組みを共同で開発していく。
同連携により、アリババクラウドの高い拡張性と安全性を備えたグローバルインフラストラクチャネットワークとJP GAMES社が持つメタバース空間構築技術フレーム「PEGASUS WORLD KIT」を活用することで、TSI ホールディングス社の顧客に、これまでにないインタラクティブなブランド体験を提供できるようになる。
具体的には、J P GAMESが提供するメタバース空間上でTSI ホールディングスが運営する多様なブランドによる、これまでとは一線を画すエンターテインメントコンテンツの展開を検討しており、仮想空間ならではの新たなブランド体験の提供が可能になると考えているとのこと。
JP GAMESは、「ファイナルファンタジーXV」でディレクターを務めた田畑 端氏が立ち上げたゲーム開発スタジオ。2021年6月にパラリンピック公式ゲーム「The Pegasus Dream Tour」を配信し、仮想空間におけるユーザーである「アバター」がパラリンピックを体験できるオンライン仮想街「ペガサスシティ」を提供した。また、同社が開発するメタバース構築フレームワークPEGASUS WORLD KITはANA NEOが開発および運営を進めるバーチャルトラベルプラットフォームにおいて導入されている。
アリババクラウドは、アリババグループのビジネスを支えるITインフラとして2009年に設立され、2016年より日本国内に開設されたデータセンターを通じて、日本のユーザーにクラウド基盤・サービスを提供してきた。アリババグループの「天猫ダブルイレブン・グローバルショッピングフェスティバル」(通称:独身の日)において最大秒間58.3万件の注文数をダウンタイムゼロで処理する能力に代表されるアリババクラウドは、数多くのユーザーが同時に接続し複雑な処理を実行し、かつ弾力性のあるコンピュータ処理能力が求められるオンラインゲームのインフラとして多数採用されている。