ラクーンコマースが運営する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」は、企業のショールームをバーチャルで再現するコンテンツ「3Dショールーム」を開始した。公開時には35社の「3Dショールーム」が集約され、順次増加する予定だという。
コロナ下で展示会の規模が縮小されるなど、リアルな顧客接点が持ちづらい状況が続くなか、その対応策としてEC活用を進める企業が増えている。ECサイトは画像やテキストに加え、動画などの表現方法も広がっているが、商品ラインナップやブランドの世界観を伝えるのが難しいという課題があった。
「スーパーデリバリー」は、国内メーカーと小売店やサービス業などの事業者が取引する卸・仕入れサイト。今回開設したコンテンツ「3Dショールーム」は、3D撮影カメラとAI技術によって、現実空間をデジタルで再現するマーターポート(Matterport)を活用し、スーパーデリバリー出展企業のショールームや店舗を3D化したバーチャルショールームとなっている。
メーカーの課題を解決する手段として、実際に商品が並んでいる様子を再現することができ、通常の商品画像を1点ずつ見るよりもブランドやシリーズものをまとめて購入してもらいやすいという効果が期待される。
「3Dショールーム」は「スーパーデリバリー」のサイト上から閲覧可能で、「家具・インテリア」「食器・キッチン」「雑貨・ステーショナリー」「ファッション」といった商品ジャンルごとに掲載された目次ページから見たいショールームを選択し、ショールーム空間内を移動したり、気になった商品をクリックして購入ページに進むことができる。
これまで単独の企業・ブランドがこうしたバーチャルショールームを公開することはあったが、同コンテンツでは数十社をまとめて見られるように。バイヤーにとっても移動する必要がなく、都合の良い時間に見ることができる利便性の高いコンテンツである。将来的には、海外バイヤー向けにも公開する予定とのこと。